クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ドヴォルザーク 交響曲第7番 セレブリエール(2011)

2016.05.06 (Fri)
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セレブリエール/ボーンマス交響楽団(2011、WarnerClassics) は実に切なく心地よい。
力むことは全くなく流れがよい。
このコンビのドヴォルザークに共通するのだが、そよ風に中にふわふわした揺らぎを感じる。
この交響曲にパンチを求めると肩すかしだが、高原に佇み涼風に当たる感触。
素晴らしい録音と相まってα波を浴びる。

発売元のコピーは
『最近の新鮮なシャープさを取り入れながら、作曲家の書いた楽譜を音化するという
アプローチを採用し、リズミカルな低音にあまい音色の弦楽器が浮かび上がり、
ボヘミアを強く感じさせる重厚な演奏といえるでしょう。』

うーん?何のことやらと思うが、だいたいの雰囲気は分かる気がする。
重厚な演奏という感じはなくむしろ爽やか。
作曲家の書いたものを丹念に紡いでいったら結果としてボヘミアの懐かしい景色が
浮かび上がったということではないか。
チェコの風景
この演奏を聴いていたら、本場物のノイマンの旧盤を思い出した。

第2楽章などポコ・アダージョというよりアンダンテなのだが、速さの中にデリケートな
表情を持ち、楽章終結の弦の消え入るような伸ばしなど実にロマンティック。

第3楽章もヴィヴァーチェとしては穏やかかもしれないが色んな音が
浮かび上がって消える。車窓から通り過ぎる田舎の風景を眺める。

終楽章も一本調子でなく繊細な表情があちこちにあり
この指揮者の心配りが素敵だ。

録音はボーンマス・プール・アーツセンター、ライトハウスでのセッション。
所謂、HiFi的な音ではないが、音楽に沿った雰囲気のある爽やかな音。
弦が艶やかで綺麗なのが印象的。
伸びの良い空間にぎらつかない薄いヴェールをかぶった音響がよい。
楽器の距離感は近くはないが、輪郭がぼけぼけになることのないバランスが良い。

10:26  9:36  7:45  8:58   計 36:45
演奏   S   録音  93点

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