クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ドヴォルザーク 交響曲第7番 サヴァリッシュ(89)

2016.05.05 (Thu)
サヴァリッシュ78
サヴァリッシュ/フィラデルフィア管弦楽団(89、EMI)は気合のこもった演奏。
このブログにこの盤のお薦めを下さった方がいらしたので入手。
確かに、このコンビのドヴォルザークの中で一番良い。

サヴァリッシュ(1923~2013)は独墺系指揮者で米国楽団とは似合わないと
思ったが、豈(あに)図(はか)らんや両者の関係は極めて良好だったという。
確かに私はサヴァリッシュの録音はこのコンビのものが一番面白いと感じる。
70歳を超えてこのオケの音楽監督に招聘されたが、
この時代の指揮は今までの楷書体から一歩突き抜けた自在さを感じる。
NHK交響楽団との協演時とは何か違うのだ。
開放的な力強さ、輝かしさが増している。

第1楽章冒頭の立ち上がりから指揮者の唸りが聞こえ
オケがそれに応えパワフルな音を出す。
そこらのローカルオケとは違うぞ!
楽章全体に重厚な力感が漲る。

第2楽章もブラームスのような鬱蒼感がある。指揮者志向だろうか。

第3楽章も立派な音楽。民族色はない。

終楽章は冒頭楽章同様力感がある。
サヴァリッシュなので無茶苦茶はしないが全体が分厚い。
終盤の意志的リズムの上に大きな音で壮麗巨大に締めくくる。

録音はフェアモントパーク・メモリアルホールでのセッション。
MemorialHallPhila02.jpg
1980年から1990年代にかけてEMIはムーティやサヴァリッシュの録音で
由緒あるこの建物(1876年建立)のバスケットボール・コートを使用した。
通常はコンサートに使う場所ではないのだがプロデューサーが
気に入ったのだろう。
高域に硬調感があるのはEMIらしいが適度な響きで全体的なまとまりは悪くない。
ティンパニなど遠方の楽器の輪郭は甘い。
もう少し深みのある音で収録されていたら更に演奏が惹き立ったはず。
(91年録音のドヴォコンの方が録音進歩して鮮明さがある)

10:45  10:07  7:20  8:57   計 37:09
演奏   A+    録音 90点

コメント

No title
この人がムーティの後任と聞いた時は本当に驚きましたが、うまく化学反応が起きたコンビではないでしょうか。それにしても、このドヴォルザークのシリーズ、トロンボーンの抑制が半端なく、存在無視とも言えるバランス。録音芸術の面白さ。
No title
モッキンバード様
トロンボーン抑制?
なるほどそう言われてみれば・・・。
私は弦の圧が強いのが気になっていました。また、オケ後方の楽器群が全体的に引っ込んでいる感じの録音ですね。

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