クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ドヴォルザーク 交響曲第6番 セレブリエール(2012)

2016.05.04 (Wed)
セレブリエール36
セレブリエール/ボーンマス交響楽団(2012、WarnerClassic)は
最近全集を入手し大いに気に入ったもの。
この本場物でない全集がどの程度注目されたのかは知らない。
しかし、演奏・録音共に穏やかな幸福感に包まれる。
フレーズの呼吸感が何ともいえず素晴らしい。
テンポの微妙な伸縮が情感の細やかな動きを表出。
かといって決してもたれず軽快さを保持するところがいい。

ホセ・セレブルエール(1938~)はウルグアイ出身の作曲家、指揮者。
ぱっと見は、ラテン系の奔放さを想像するが全く違う。
私にとってデヴィット・カッツとともにストコフスキーの初演した
アイブスの交響曲第4番の初演後のLP(↓)が初対面だった(1965年録音)。
アイヴス4
ストコフスキーとともにその後セルに師事したようだが、私にはセルの面影を強く見る。
セルの演奏を聴くと「神は細部に宿る」という言葉を思い出すのだが、
セレブリエールのドヴォルザークを聴いているとそれに通ずるものがある。
エキセントリックなことはなくさらりと行くが、実は情感が篭もる。
ドヴォルザークの交響曲全集でも初期の曲でも手を抜かず充実。

オケもよい。
ボーンマス交響楽団は大都市オケのギラギラ感はなく中庸の良さを持つ。
何かが突出するということのない塩梅の良さ。
本場系演奏家によるものは何もしなくとも、多少粗くてもそれらしい雰囲気が
出てしまうことがあるが、この演奏はそうした土の香りに依存しない。
多様な情景、情感を丁寧に表出する。

録音はボーンマス・プールアーツセンター、ライトハウスでのセッション。
ボーンマスSOといえばベルグルンドのシベリウス全集が思い出されるが、
当時は近くのサウザンプトンのギルドホールなどを使っていたが、
現在は改修の成ったこのホールで収録されている。
Poolelighthouse poole arts centre
爽やかな響きを伴いながらも細部が不明瞭になることもない。
強調感のない自然な音が心地いい。伸び、奥行きもよく
プロヂューサーの上品なセンスを感じる。

16:47  11:11  7:50  9:58   計 45:46
演奏   S   録音  93点

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