クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ドヴォルザーク 交響曲第9番 ホーレンシュタイン(52)

2016.04.27 (Wed)
VOX-7805.jpg
ホーレンシュタイン/ウィーン交響楽団(52、VOX)は粗野な生命力。
1945年オーストリアはナチス・ドイツから独立を宣言したが
終戦後オーストリアは連合国4国に分割統治された。
それは1955年の主権回復まで続いた。
この録音はまさにその第二共和国時代(米英仏ソ統治下)のもの。

VOXレーベルもまた第二共和国と同じ1945年米国創立で、
もっぱらバジェット・プライスのクラッシック音源を世に出した。
ステレオ期に入ってからはユタ響などアメリカで多数の録音をしたが、
創立期は占領下のウィーンの音楽家を起用してガンガン入れた。
占領下で米国のパワーを見せつけるが、
アメリカンなラフな録音とジャケット含めたチープ感が個性的だった。

一方、ヤッシャ・ホーレンシュタイン(1898~1973)はウクライナ生まれの
米国籍のユダヤ人指揮者で1920年代からVSOを振っていたが、
ナチス台頭により米国亡命を余儀なくされていた。
終戦後懐かしいウィーン響を振った喜びはいかばかりだろうか。

この演奏にはその彼の嬉々とした指揮ぶりが垣間見える。
今の水準からすれば、録音はもとよりオケのアンサンブルも実に粗雑。
しかしホーレンシュタインはそんなことに拘泥することなく好きにやっている。
時折のぞかせる独自のタメやバランス。面白い。
また、基本的にメリハリある作りなので音楽が立派。
hqdefault.jpg

録音は場所不明のモノラルセッション。
デット気味だが、リマスターで少し聴きやすくしている気がする。
モノラルながら輪郭がくっきりで音が良く聴こえる。

9:47  14:15  8:33  11:29   計 44:04
演奏   A   録音  78点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック