クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

メンデルスゾーン 交響曲第4番 マーク(97)

2016.04.13 (Wed)
メンデルスゾーンマーク34
マーク/マドリッド交響楽団(97、ARTS)は乾いた強い麻の音。
マーク(1919~2001)得意のメンデルスゾーン。
ウィキペディアには「禅に傾倒し、1962年から2年間香港で禅僧として修行したという、
指揮者としては異色の経歴の持ち主」とある。雑念を排しスッキリした音づくりは彼の身上だ。
そしてこの指揮ぶりは80歳近い老人にしては枯れていない生命の燃焼を感じる。
(↓2001年本録音の4年後死の年のマーク)
2001ペーターマーク
一方オケは人数が少ないのだろうか?聴感上50人以下の古楽器集団のよう。
音が透けて湿度20%以下。ウエットな美しさとはちょっと違うリネンのような感触で
素朴感がある。そしてティンパニが硬質でドライでトランジェントが非常によい。
これらの音がこの曲に実に相応しい。

第1楽章冒頭から上記独特な弦の音が誘う。ザクッとした弦や強打する
ティンパニや音を割らんばかりのホルンは粗野とも言える力強さを持つ。
音響は決して厚ぼったくならない。
古楽器のようなノンヴィヴラートではなく歌うが湿っぽくない。

第2楽章も明るくスッキリ。

第3楽章の金管の押しつける音は胸を打つ。ここでのテンポはたっぷり。
情感が強い。

終楽章は驚く力強さ。
トロンボーンのバリバリ音やティンパニの渦巻く強打と音を絞り込んだ時の
透明感の対比が強烈。スピードは速くない。打ち込みが激しいのだ。
そして終結部の沈降と隆起は実に感動的。

オケの洗練を求めると期待にそぐわない。
しかし真剣勝負の大好きな演奏。

録音は、マドリッドのオウディトリオ・ナシオナル・デ・ムジカでの
セッション。音のヌケが良く明快で気持ち良い。
auditorio.jpg

11:04  5:58  6:54  5:42   計  29:38
演奏   S    録音 93 点

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