クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ドヴォルザーク 交響曲第9番 クリヴィヌ(2008)

2016.04.07 (Thu)
クリヴュヌ
クリヴィヌ/ラ・シャンブル・フィラルモニク(2008、naïve)は鮮烈ピリオド演奏。
フランスはグルノーブル生まれのクリヴィヌ(1947~)は
普通のオケを振っているときはもっと温和。
クリヴュヌ2

しかし、自分で組織したこの古楽器集団を率いるとき突如嵐のような積極性。
この「新世界」も単にその時代の楽器で演奏しました、という以上の
活き活きした音楽。強烈に新鮮。
ピリオド楽器のザクッとした音が好きでないと違和感もあるが、私は好きな音。
スキッとした録音とともに愉しんだ。
編成は1stVn9、2ndVn8、Vo7、Vc6、Cb5+基本2管で計59名。
現代オケで演奏する場合より△30名程度。
La_Chambre_Philharmonique.jpg

第1楽章冒頭より引き締まった音が短く切られ動感を示す。
弦が少ないので個々の音が透けるとともに管の音も明快。
対向配置なので第1、第2の掛け合いがばっちり。
テンポは滅法速いわけではないがそれぞれのパーツが面白いので
あっという間に過ぎる。
弦は棒のような音ではなくポルタメント的な部分もあり多彩。

第2楽章ラルゴのコールアングレは1900年製。物凄く古いわけではないが
渋く落ち着いたいい音。
この楽章は弦の持続音が短く切られる運びのため演奏時間は11分少々。
ただ、現代楽器でもこのくらいの演奏時間は珍しくなく取りたてて
忙しいわけではない。

第3楽章はメリハリがありティンパニの張りのある硬質の音が印象的。
中間部の質朴な音色は面白い。田舎の祭り。

終楽章は白眉。小編成オケながら至近のマイクもあり迫力がある。
大きい音でも各楽器の音が埋没しない。
冒頭の主題提示に次ぎ木管による癒しのフレーズが終わった後
突如として元気のよいマーチが始まる部分(練習番号4、2:40~)の
突っ込むティンパニが先導するリズムのノリ・キレは抜群。
弦の刻みと受け渡しは常に興味深い。低弦のゴリゴリ音も良い。
終結は一瞬「春の祭典」かと見まごう勢い。

録音はグルノーブルのMC2でのセッション。
cargo-01.jpg
Grenoble-MC2.jpg
むき出しの鮮明かつ迫真の音。残響は少なくダイレクトな音。
ゴリ・コリッとした音でふわっとした音を期待すると外れる。

12:08  11:18  7:48  11:09   計 42:23
演奏   鮮S    録音 94点

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