クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ドヴォルザーク 交響曲第9番 バーンスタイン(53)

2016.04.06 (Wed)
bernstein新世界53
バーンスタイン/ニューヨーク・スタジアム交響楽団(53、DECCA)は獰猛。
35歳のバーンスタインがニューヨーク・フィルを強引にドライブした怪作。
(このオケの名称は契約上の問題でつけられた別称。NYPメンバーは夏の時期に
レヴィソン・スタジアムLewisohn Stadiumでムーンライトコンサートを行っていた)
lewisohn1915.jpg

もちろん62年のコロンビア盤の方が全体として優れているが
これほど切り込んだ演奏はない(近いものにマゼールの66年盤)。

第1楽章は実に挑戦的。音楽のとげとげしい突進は録音のせいばかりでない。
ソ連の軍隊ラッパのような金管に鋭角の弦、吐き捨てる様な木管。
叩きつけるパーカッション。62年盤で遂行するリピートはしない。
一気呵成に劈きながらこの楽章を終える。

第2楽章のラルゴはまっとうなテンポながら筋肉質。
ただぶっ飛ばすだけでないバーンスタインの音楽性が滲み出る。
木管も上手く、かつよく歌っている。

第3楽章も硬質なスケルッツォ。テンポは62年盤の方が一層速い上に
多彩な表現を盛り込むが、こちらは流石に若い。直線的。

終楽章の冒頭の加速&ブレーキはこの演奏ですでにみられる。
続いて主題を高らかに吹奏する場面はテンポがとても堂々としている。
その後のテンポは七転八倒ぎくしゃく。一貫性がない。
しかし、このオケは揺れるテンポを見事にこなし引き締まった強力な
音を放出し続ける。
Bernstei1950.jpg

録音はカーネギーホールでのセッション。
米DECCAチームによる録音は素晴らしく明晰でモノラルながら十分愉しめる。
このホールなので響きは多くないが奥に位置する金管・ティンパニも
明快に録られる。硬めの音だが飽和もない。

8:44  13:32  7:10  11:22   計 40:48
演奏   猛   録音  80点

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