クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ドヴォルザーク 交響曲第8番 ミョンフン(99)

2016.04.04 (Mon)
ミョンフン68
ミョンフン/ウィーンフィル(99、DG)は歌いまくる。
いまどきこれほど濃厚な表現をする指揮者は居なくなってきたのではないか。
くどいと感じられることもあるが、この曲の感傷性を浮き彫りにし
懐かしい気分にさせる。
時にこのような演奏を聴いてセンチメンタルを大量に浴びるのもよい。

第1楽章冒頭の呼吸感は素晴らしく惹きこまれる。
緩急つけた積極的な歌が胸をかきむしる。
思い出せば87年のエーテボリ響との旧盤でも同様だったが、
天下のウィーンフィルをしっかりドライブして自分の音楽を貫いている。

第2楽章も木管の小鳥のさえずりと弦の森の静けさの対比が面白い。
その後も続く大きなフォルテと密やかなピアノのテンポがドラマティック。
終結はしんみり。

第3楽章のカンタービレはウィーンのポルタメント気味の弦と相まって
これまた胸を衝く。映画音楽のようで「儚く美しい」という形容を使いたくなる。

終楽章へはアタッカで入る。主部に入って疾走する部分の美しさは
ムジークフェラインにも助けられ綺麗。
その後の大胆なアゴーギクもここまで聴いてくれば準備はできている。
終結はシンフォニックな響きの渦。

録音はムジークフェライン・大ホールでのセッション。
musikvereinsaal.jpg
大きく豊かな響きが包む。
個々の楽器の分解よりもクリーミーな溶け合いを優先。
第2楽章などの全休止では残響が相当長いことを感じさせる。
下手すると埋没して混濁ぎりぎりのところだが巧くバランスさせている。
個人的にはティンパニなどもう少し締まっていればなおよかった。

10:35  10:28  6:03  9:52   計 36:58
演奏   歌A    録音  91点

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