クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

チャイコフスキー 交響曲第1番 スヴェトラーノフ(67)

2016.03.22 (Tue)
スヴェトラーノフ1(←LP CD→)スヴェトラ初期
スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立交響楽団(67、MERODIYA)はもうぴったり。
欧米の洗練された音ではなく今はなきソヴィエト連邦の音。
特に変哲はない解釈だが、有無を言わせないぞという意志が最後に現出。

スヴェトラーノフ(1928~2002)は1965年からソ連国立交響楽団
(現ロシア国立交響楽団)首席指揮者に就任し、すぐにこの第1回目の
チャイコフスキーの交響曲全集をいれた。
90年代にもより恰幅のいい再録音があるが、この曲の素朴な力を
体現しているのはこちらかもしれない。
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第1楽章は土の匂いの湧き立つ音。
ゴリゴリ蠢く低弦をベースにヴァイオリンのメロディが流れるとき
ロシアの平原が脳裏に広がる(行ったことはないが…)。
金管のやや粗めの音も素敵だ。

第2楽章は懐かしい。
管のソロパートなどまさにロシアで、ホルンは今では聴けない独自の
切なさ充満しそれだけで泣ける。

第3楽章もぎこちないし、ラフといわれるかもしれないが
独自の力が漲る。

終楽章はパワー全開。
3分間のじりじりした序奏のあとの
きりりと引き締まった疾走。何か目覚めたような勢い。
このオケの底力を感じさせる。
フィナーレ手前ではじっくり音を溜めて声を潜めるが、力感だけは
しっかり維持される。ここら辺が最近のヤワなロシアのオケとの違い。
そして終結のオケの止まらない轟音と勢力に魅せられる。

録音はモスクワ音楽院大ホールと思われるセッション。
LPで聴いていた時はもっと窮屈な音のイメージだったが、
BMGのリマスターでは滑らかに鳴り音のつぶれもない。
音は近景というわけでなく鮮度も落ちるが、
終楽章など大音量で聴くと痛いくらい。

11:11  11:24  7:48  11:47   計 42:10
演奏  S   録音 86点

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