クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

チャイコフスキー 交響曲第1番 アブラヴァネル(73)

2016.03.21 (Mon)
アブラヴァネル全集
アブラヴァネル/ユタ交響楽団(73、VOX)は軽くさらさら。

アブラヴァネル(1903~93)はギリシャ生まれのユダヤ系指揮者。
ユタ響の育ての親ともいえる存在で1947年から79年まで音楽監督を務めた。
オケの本拠地にこの指揮者の名前を冠していることからも貢献が窺える。
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現代音楽をも得意としたアブラヴァネルは1960~70年代にVOXを中心に膨大な
録音を残した。が、この人でなければ…という極めつけのものが思いつかないのは、
このコンビに共通する”サラリ感”が支配するからではないか。

何を聴いても淡泊で、ずかずか心に踏み入るようなことはない。
モルモン教徒に支えられたソルト・レイクシティのこのコンビは、
「金持ち騒がず、喧嘩せず」で脂ぎる必要がなかったのかも。
オケの人数も多いようには思えず室内楽的な地味感がある。

このチャイコフスキーもそよ風のようだ。
この指揮者はライナーのような恐ろしさはなく穏やかな人だったのではないか?
アンサンブルもほどほどで厳しい感じはしない。そよ風のように流れる。
迫力を求めるのはお門違い。
チャイコフスキーはドロドロしていて厭だという向きには良いかも。

録音場所の記載はないが、アブラヴァネル・ホールができる前の録音。
響きは適度にあり、ヌケよいが重量感はない。
ティンパニなどポンポンという感じ。アナログなので特有のヒスはあるが
60年代のVOXに時折見られたDレンジの不満はない。

12:00  10:23  7:00  11:44   計 41:07
演奏  A-    録音  86点

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