クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

チャイコフスキー 交響曲第1番 ドラティ(65)

2016.03.16 (Wed)
ドラティ123
ドラティ/ロンドン交響楽団(65、MERCURY)はテンポは激変するがいつもカチッと。
前半2楽章は快速ズンズン、後半はじっくりメリハリ。
ロシア的なムードに拘泥せず、初期の交響曲を起立させた音作り。最後は劇的。

第1楽章は最速10分少々。「夢想」にとらわれない明快な音楽。ぐんぐんたたみこむ。
行進曲のように前へ進む。
マーキュリー独自の迫真型録音も手伝い低弦がゴリゴリ快進撃。

第2楽章も勇猛な音。ホルンによるメロディが豪快。
しかし、サポートする木管も埋もれずにしっかり吹奏させる。

第3楽章は一転して保有盤最長。
テンポは遅いのだがアクセント克明なためだれることは一瞬もない。
木管、弦の音が立っている。
一層テンポを落とす中間部のワルツは流麗とは言えないがぎこちなさが面白い。

終楽章はこれまた保有盤最長の時間をかける。
冒頭のメロディ呈示はほんとにじっくり。
ワンフレーズワンフレーズを噛み締めるように置いていく。
終結に入る前の溜めを作る遅いテンポは聴いたことがないほど。
ドラティにしてはドラマティックな作り。じわじわ音量を上げ速度を加えていく。
最後はオケがテンポの変化に対応しきれないほど微妙なテンポで盛り上げる。
Dorati-Antal-01.jpg

録音はロンドン郊外のワトフォードタウンホールで7月26から30にかけて
チャイコフスキーの交響曲前半の3曲を一気にセッションでいれた。
テレフンケン201マイクと3トラ0.5インチテープで収録との記載。ヒ
スやゴロはあるがマーキュリーらしい低域の量感をしっかり盛り
メリハリのある独自の音が聴ける。木管は安っぽい感じがするのは玉に疵だが。
今となってはやや人工臭があるが当時はなかなか効果的だったろう。

10:18  9:48  9:44  14:23   計 44:13
演奏  A     録音  87点

コメント

No title
私、ドラティのキビキビ感が大好きなので、期待通りの印象を持った演奏でした。
ただファーストチョイス向けではないですよネ

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