クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

チャイコフスキー 交響曲第1番 フェドセーエフ(98)

2016.03.17 (Thu)
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フェドセーエフ/モスクワ放送交響楽団(98、RELIEF)はまだロシアの香りがする。
現在では、チョイコフスキー交響楽団と名乗るこのオケの音は分厚くくすんでいる。
そこかしこに出てくる民謡メロディが実に決まっている。
アメリカのオケなどとと明らかに歌わせ方が違う。
フェドセーエフはそれほど濃厚な表情をつけているわけではないが漂うものがある。

第1楽章「冬の日の旅の夢想」は厳しい寒さというよりも雪解けの春の陽光、
土から立ち上る匂いや揺らぎを感じる。実に丁寧に歌う。

第2楽章「陰鬱な土地、霧深い土地」はロマンティックだ。
じっとり感をうまく出しながらもメランコリック。
終結部はテンポをぐっと落とし名残惜しい。

第3楽章「スケルツォ」はリズムは低重心。
中間部のワルツも軽やかではないが田舎風の踊りで切ないこみあげ。

終楽章は徐々にこみ上げる感興が見事。
重い序奏から主部に入り勢いが転換する。
終結は低弦のアクセントを効かせてしっかり盛り上げる。
ティンパニやブラスも太い音。

録音はモスクワ音楽院ホールと思われるセッション。
細部が明晰というわけではなく大づかみではあるがほの暗いロマンを
感じさせる音に仕上がって雰囲気はある。量感は適度にありどっしり感。

12:56  11:06  7:51  11:31   計 43:24
演奏   A+    録音  90点

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