クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ニールセン 交響曲第5番 P・ヤルヴィ(2011)

2016.02.13 (Sat)
p・ヤルヴィニールセン
P・ヤルヴィ/フランクフルト放送交響楽団(2011、RCA)は統率の中の荒くれ。

パーヴォ・ヤルヴィはNHK交響楽団の2月の定期公演のCプログラムでこの曲を振った。
第1830回 2月12・13日 NHKホール
指揮/パーヴォ・ヤルヴィ  独奏/ジャニーヌ・ヤンセン
① ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
② ニールセン/交響曲第5番

会場がNHKホールだったので躊躇われたが、パーヴォの得意曲なので聴きに行った。
音響面のハンディが大きかったこと、また「定期会員」がニールセンにそれほど関心を
示さないように感じられたのが残念だったが、演奏内容はさすがだった。
先日も別の演奏会でこの曲を聴き「なるほど」という感じだったが、
今回はパーヴォの魔術にかかり最後は感激してしまった。
(↓同時に来日中のバレンボイムが聴きに来ていた パーヴォのツィッターより)
ヤルヴィとバレンボイム

この曲で大事なスネアはリズムが軽く明快、ティンパニは破れんばかりの打ち込み、
警句ではベルアップして音割れも恐れない木管。N響は素晴らしかった。
パーヴォの弱音の緊張感やニュアンスの作り方にはいつも参るのだが、今回もそうだった。
息をひそめて集中せざるをなくなる。
(頼むからてここでは咳払いは我慢してと願うが・・・・今回は結構聞こえた)
そして終結にかけてたいへんな熱演となった。
ブラヴォーを伴う盛大な拍手だったが、足早に席を立つ人もいた。
ニールセン大好き人間としてはこれほどの名演を感じられないのは残念と思うが
マナーとして拍手中の人の興を削ぐような去り方はいかがなものだろう。

なお、前半のブラームスの協奏曲も流麗で素敵な演奏だった。
(↓お茶目な二人 パーヴォのツィッターより)
ヤルヴィとヤンセン

さて、会場でも売られていたこのCD。
交響曲第5番に限っては再録音(2004年TELARC盤は「春の祭典」との組み合わせ)だが、
解釈の基本は同じ(N響は両翼配置だったが、こちらは通常配置)。
ヴィオラやチェロの克明かつ力強い音はNHKホールで聴きとれなかったもの。
スネアは比較的几帳面。
前半終結(便宜上第2楽章終結)のクラリネットではぐっとテンポを落とす効果はここでも同じ。
第2部もきちんとして進行するが、ティンパニの強固なアクセントや全体の推進力は見事。
全体としてはこけおどし的表現はなく絶妙なバランスを感じる。

こうしてパーヴォの演奏を聴いていると、ニールセンもデンマークの特異な交響作曲家の
枠からより普遍的な位置づけに移行していることを感じる。

録音はフランクフルト・アルテ・オパーの大劇場でのライブ?収録だが客席ノイズはない。
先述のとおり、極度に集中して聴きたい部分があるのでこれはよい。
マス的に捉え全体がマイルドだがチェロなどカチッときまる。
更に澄んだクールな空気感があればとも思う。
音質で有名な前回のテラーク盤は期待に反してやや詰まった音だったので
こちらの方が上といえる。

10:21  9:20  9:19  8:03   計 37:03
演奏  A+    録音 92点

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