クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ブルックナー 交響曲第4番 バレンボイム(08)

2016.02.10 (Wed)
バレンボイム4SKB
バレンボイム/シュターツカペレ・ベルリン(2008、SKB)は大きな呼吸感。
先日サントリーホールで聴いたこのコンビによるこの曲の来日公演とイメージが合うが、
7年前のこの演奏の方がやや積極的な感じだ。
かといって今年の2月公演もバレンボイムは全く枯れていなかった。
ストレートで凄いパワーだった。

ブルックナーはスコアをそのまま鳴らすべし、主観は排除すべしという概念に
とらわれた聴き手にとっては好みではないかもしれない。
しかし、壮大で力強くそしてロマンティックな面も合わせ持つ交響曲を聴いて
肯定的な力を得たいと思う人にはぴったり。

オケは従来のシカゴやベルリンのものと異なり両翼配置(実演も同様)。
素朴な力強さとどっしり感をもつこのオケの音は好きだ。
個人的には強固で洗練されたベルリンフィルよりも合致。

第1楽章、スーーッと深く吸い込み、いざとなるとドォーーッっと
吐き出す。独自のうねり感を強く感じる。
それが「ロマンティック」な膨らみを感じさせる。決して禁欲的ではない。

第2楽章のテンポは自然な伸縮を持ち、歌う場面は甘いし噴き出す場面は豪放。

第3楽章も非常によく歌う。弦は独自の艶やかさ。

終楽章は壮大で劇的。冒頭よりブラスがバリバリ・ブリブリ。
ちょっとした溜めや力感の開放など小手先感はなくバレンボイムの芸風だ。
そして終結に向かう静まりかえったところから始まる弦の刻み(19:10~)は
チェリヴィダッケを想起させる(日本公演でもここで鳥肌!!)。
ジリジリジリジリ堪えながら溜めこみ拡がる拡がる。
これぞブルックナーの醍醐味だ。初めてこの曲を聴いた時のことを思い出した。

このCDは終演後ひと呼吸おいて盛大な拍手が収録されているが、
これもサントリーホールでの先日の興奮を思い出させるものだ。
バレンボイム来日
(↑このコピーは、いまどきどうなのか?)

録音はベルリンのフィルハーモニーでのライブ。
曲間の咳払い前後の拍手が収録されいかにもライブッぽい雰囲気。
92年のBPOとの録音も同じ場所だったが鮮度がいい。
奥行き、スケール感申し分ないし、楽器のピックアップも良好。
この盤はSKBの自主製作盤だが最近は優秀な録音機材が安価で手に入るのか
メジャーレーベル録音を凌ぐようなものがポンポン出てくる。

1987/90版
18:59  15:49  10:47  22:00   計 67:35
演奏  A+    録音 95点

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