2016.01.25 (Mon)
プレヴィン/ロンドン交響楽団(66、RCA)はキレがある。
ステレオ初期のこの曲の代表的名盤。
20年後のテラーク盤よりこちらの方がこの曲の本質をえぐる。
指揮者30代後半でロンドン響の音楽監督になる前の録音。
この怒れる曲には若さも必要ということか。
第1楽章は明快に音を鳴らす。基本はケレン味ないが譜読みの深さ、意欲を感じる。
第2楽章のリズムやパルス音など流石だ。これでこそスピードが生きる。
第3楽章も後年の演奏より切実感がある。
ウォルトンの自演盤よりもロマンティックなのはこの人の音楽性が出ている。
終楽章はひたすら前進する。フーガの掛け合いなど勢いが心地よい。
楽器のアクセントが明快でブラスセクションも流石。最後は情熱的。
録音はキングスウェイホールでのセッション。
RCAの録音陣は優秀でややスリムながら鮮明にこの曲を捉えている。
響きは多くないが左右をいっぱいに広げた音場。
やや中央が弱いが金管と打楽器の掛け合い効果などが出ている。
最強音でも音の潰れは気にならない。
13:50 5:54 11:21 12:12 計 43:17
演奏 A 録音 88点