クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス タピオラ サラステ(87)

2016.01.21 (Thu)
サラステ56タピオラ
サラステ/フィンランド放送響(87、FINLANDIA)は悲愴な強靭さ。
率直に抉り、真正面から深層を穿つ。
俊英サラステがフィンランド放送交響楽団の首席指揮者に就任した年に
交響曲全集が録音された。これはそれと同時期に録音されたもの。
指揮者31歳。ロックスターのような風貌だった。
saraste.jpg
(その後同じコンビは93年に交響曲全曲をライブ録音しているが
その時にはタピオラは含まれていなかった)

当時のサラステは贅肉を削ぎ落し引き締まった音楽を作っていたが、この曲でも同じ。
また、特有のビート感があり音楽が前進する。16分半という短い時間に思いを凝縮。

冒頭の弦はひきつった表情。ロマンティックな幻想性はなくひたすら切り込む。
後半の雷鳴は恐ろしいばかりに容赦ない。ムラヴィンスキーが振ったら
こんな感じか。真剣勝負のような音楽作りは非常に説得力がある。
カヤヌスの演奏を遅い、と言ったシベリウスが聴いたら「合格」というのではないか。
先輩カムのような多様な織り込みはないが、一途さがいい。

録音はヘルシンキ文化センターでのセッション。
残響はあまりなくデットだが音の詰まり感はなく音場の窮屈さも感じず。
真っ当な音がする。

16:30
演奏    A+      録音  90点

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