クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ハイドン 交響曲第102番 ワルター(53)

2016.01.13 (Wed)
walter10288100.jpg
ワルター/ニューヨークフィル(53、SONY)は厳しい大音楽。
今では聴かれなくなったタイプの演奏。ベートーヴェンの交響曲の過程としてのハイドン像。

本格的にベートーヴェンとは全く違うハイドンの軽やかな愉悦を味わうには
やはり80年代のピリオド旋風を待たなければならないのかもしれない。

ではこの演奏がつまらないものなのか、というとそうでもない。
ガチっとした骨格が独自の魅力を持つ。

第1楽章の冒頭ラルゴは歌いまくる。今はこんな演奏しない。
ヴィヴァーチェは勢いが良い。リピート省略もあり短いが、オケ自体のアタックも強烈。
ワルターのコロンビア響とのステレオ録音は引退した指揮者を引っ張り出してきたため、
老齢感があるが、実はこの人はある意味激情タイプでもありいざとなると
首を締めあげるような演奏をすることもある(exNYとのブラームスの第2番のラスト)。
ここでもその片鱗を見せる。

第2楽章は遅いテンポで大オーケストラを高揚させる。緊張感がある。

第3楽章のメヌエットのアクセントも実に強固。ハイドンにしてはやりすぎだろう。

終楽章も昔の大オーケストラの怒涛の展開。
ただし、速いテンポで引き締まった音のキレ味は良い。

録音はNYの30番街スタジオでのモノラル・セッション。
スタジオというがマンハッタンの元長老派教会をコロムビアレコードが改造して
レコーディング会場にしたもの。
30th-St-Church-Bldg.jpg (昔の姿⇒)30th-St-Church-Bldg2.jpg
モノラルではデットに聴こえるが良く聴くといい響きはある。
ただしステレオでないので空間の響きがうまく捉えられていないのはやむなし。
ColumbiaStudios.jpg
なお、当方保有盤はソニーのスーパービットマッッピングでのリマスター盤なので
相当ハイ上がり。鮮明ではあるが、高域強調型の弦が印象を厳しいものにしている。
音質調整すれば聴きやすくなる。元の録音は当時の水準で悪くない。

7:00  6:52  5:30  4:18   計 23:40
演奏   A    録音  77点

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