クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ハイドン 交響曲第102番 ドラティ(72)

2016.01.10 (Sun)
ドラティ102
ドラティ/フィルハーモニア・フンガリカ(72,DECCA)はスタンダード+α。
ドラティ(1906~88)は600を超えるレコードを残したが
その中でもハイドンの交響曲全集は歴史的快挙だった。
1969年から72年にかけて集中的に録音されたLP46枚組(82,800円)!
(CDだと当初36枚87,000円→その後33枚26,400円→現在輸入盤は1万円前後)。

このオケ、最近名前を聞かないと思っていたら既に解散していた。
HMVの解説をそのまま引用すると
『オーケストラの「フィルハーモニア・フンガリカ」は1956年のハンガリー動乱の際、
国外に脱出した音楽家によって翌1957年にウィーンで結成されたオーケストラ。
最初、同じハンガリー人であるドラティが音楽監督を務めますが、その後、
西ドイツ政府の反ソ連キャンペーンの一環として資金援助を受けられることとなり、
ヴェストファーレン州のマール市に本拠地を移して活動を継続。
州と市からも資金を獲得してオーケストラは運営され、ハンガリー人以外の
楽員も参加するようになって演奏水準が向上、1960年代から1970年代にかけて
迎えた黄金時代にハイドンの交響曲を全曲録音するという偉業に挑むこととなります。
その後も約30年に渡って活動を続けますが、社会体制の大幅な変化により、
政府からの資金援助が停止、2001年にその45年の歴史を閉じることとなりました。』
とのこと。

さて演奏だが、ドラティのハイドンは全集で価値があるので個々の演奏は特色がない、
もしくは全集を作るための演奏なので事務的快速という先入観をもつ。
豈図らんや。たとえばこの曲の第3楽章メヌエットは保有盤中最長の部類。
これは繰り返しの有無ということだけでなく、ドラティが実に優雅に歌わせているから。
悪く言えばドンくさいのだが、ユーモラス。
dorati録音風景
オケの編成は当時のカラヤン/ベルリンフィルなどに比べれば軽いし、
弦の洗練度は低い。
しかしだから、なんだかとにかくほっとする演奏。
古楽器派が台頭する前の録音なので今からみると時代を感じる演奏・録音。
だがこうした刺激のなさも日なたでのんびり聴くにはいい。

録音はドイツ・エッセン州マルルの聖ボニファティウス教会でのセッション。
聖ボニファティウス教会、マール、ドイツ
教会ではあるが響きは多くなくきびきび感はある。
A・フィッシャー盤のように響きに埋もれることがないのが好ましい。
ただ、全体の奥行き感や分離・透明感などは流石に時代を感じる。

8:39  5:22  6:46  4:39   計 25:26
演奏  A    録音 87点

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