クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ニールセン 交響曲第2番 N・ヤルヴィ(91)

2015.12.22 (Tue)
Nヤルヴィニールセン全集DG
N・ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団(91、DG)は職人+α以上。
パーヴォ父ネーメ・ヤルヴィのDG全集から第2番「4つの気質」を聴く
(BISの全集はなぜかミョンフンと分担しており2番は初録音)。

この人の場合、なんでもソツなくこなしてしまうので、強烈な印象が薄いが、
どんなマイナーな作曲家に対しても水準を超える演奏を提供してくれる。
デジタル時代到来とともに隙間を埋めるような録音を多数残してくれた。
CD初期はこの人の盤がやたらに増えた。
最初のCDによるシベリウス全集もN・ヤルヴィだったと思う。
BISやシャンドスでよい仕事をしたので1990年頃からDGにも録音を始めた。
それがこの全集だ。

パーヴォは父からニールセンを教わったというが
この演奏を乗り越えなければならない息子は大変だったろう。
その結果息子は父とは違う方向性で名演を成し遂げたが、
父は誠に素晴らしい演奏だった(録音がややオフ気味なのが惜しい)。
jarvi2.jpg
この演奏、どこにも無理がなく引き締まった造型。
エーテボリ響からブラスをばりっと吹かせてややザラッとした音響。
この適度な荒れ加減がニールセンに誠に似つかわしい。
弛緩しない適切なテンポで率直な音楽づくり。
パーヴォよりもこちらの方に好感が持てるという人も多いかもしれない。
特に終楽章「多血質」は息子より1分ほど短いが、
これは中間部で思い切りテンポを落としロマンティックに歌うパーヴォに対して
父ヤルヴィはテンポを崩さないまま気持ちの昂ぶりを表現する手。
いかにもネーメらしい。

録音はエーテボリ・コンセルトフセットでのセッション。
美しい響きで知られる場所だが、全体のトーンを優先しかっちり感は少し薄い。
これは好みの問題だが、シベリウスと違って
ニールセンは直裁な音の方が似合う気がする。
重要なティンパニがもう少し硬質ならよかったが、金管は非常に迫力がある。

9:54  4:47  11:21  6:36   計 32:38
演奏  A+   録音 92点

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