クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス タピオラ ベルグルンド(82)

2015.12.14 (Mon)
ベルグルンドPO
ベルグルンド/フィルハーモニア管弦楽団(82、EMI)はメリハリ劇的。
70年代のボーンマス交響楽団や80年代後半のヘルシンキフィルとの
シベリウスチクルス録音の間に一枚だけポツンと録音された。
当初LPで発売されたので収録時間は短い45分。
A面:
①交響詩「フィンランディア」op.26
②交響詩「タピオラ」op.112
B面
③四つの伝説曲~交響詩「トゥオネラの白鳥」op.22-2
④四つの伝説曲~交響詩「レンミンカイネンの帰郷」op.22-4
⑤劇付随音楽「クオレマ」~悲しきワルツop.44

タピオラを除けばアンコールピースでもおなじみ。
なぜ作品番号も作風もかけ離れたタピオラを挿入したのか不思議ではある。
カレリア組曲でも良かったのではないか。

ともかく、デジタル開始期に機能性の高いフィルハーモニア管を使って、
本場の指揮者でシベリウスの人気管弦楽曲を発売しようとしたプロデューサーの
狙いはわかる。そして演奏もそれに応えてる。

冒頭よりバリッと締まった音が鳴り、速いテンポで爽快。
場面の推移も明瞭。ブラスの国の金管が誇らしげで輝かしい。
これほど面白く痛快に効かせてくれる演奏もないかもしれない。
とっつきにくい「タピオラ」も身近だ。流石にベルグルンド、聴かせるツボを心得ている。
この管弦楽集の一環としては実にうまくおさまっている。
そのほかの併録曲も同じことが言える。
ここから更に夢幻の世界に踏み込みたければ別の演奏を聴けば良い。

録音はセント・ジョンズ・スミス・スクエアでのセッション。
21330725.jpg
London-St-Johns-Smith-Square.jpg
ここは響きが良い。やや華やかだが、伸びも明瞭度もある。
なぜEMIはアビーロード・スタジオばかり使ったのか。
設備が整ってお手軽だったからか。このような良い音を聴くと
数々の名演を録音によってスポイルしてきたEMIの罪は重かった。

17:16
演奏  A   録音   91点

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