クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ニールセン 交響曲第1番 カム(94)

2015.11.08 (Sun)
カム1
カム/コペンハーゲンフィル(94、CLASSICO)は演奏だけとれば筆頭格。
ことに弦が素晴らしい。ニールセンといえば木管・金管・打に特徴があるが、
もとヴァイオリン奏者のカムは弦を大事にしてそこに巧みな表情の綾を作る。
だから一見シンプルなこの交響曲にも陰影をもたらす。
ただ、録音が冴えない。残念。

カムはラハティ響の常任になってからニールセンも取り上げている。
私は交響曲第2番のビデオを見たが実に素晴らしかった。
情熱的で筋肉質。
淀みなく進みながら、これまた弦楽の表情が多彩で発見の連続だった。
また、今年の京響との「不滅」も凄い演奏だったらしい。
ニールセンの正規録音をしてほしい!
この指揮者は慎ましいながらもロマンティックだ。

第1楽章はカムらしい引き締まったテンポで進むのがいい。
弦の運動性を前面に押し出し一途に進むのでピュアな感じ。
微妙な溜めも織り交ぜなが突き進む。

第2・3楽章も爽やかな風を吹きながら木管のワンフレーズに
チャーミングなニュアンスを含ませる。
第3楽章など速いテンポでそそくさ行くかと思いきや、
ふと寂しげな表情を浮かべて立ち止まったり。

終楽章はむしろ抑制気味に始まる。甘酸っぱい部分を拡大する。
各パーツを分解して浮き沈みをつける。
よって下手すると単細胞的なこの楽章が不思議な片鱗をみせる。
力感は最後にとっておく。

無骨な田舎者のギルバート盤
北海の荒くれ野郎のストゥールゴールズ盤
表情巧者の出来る男のオラモ盤
一本気のベルグルンド盤
そして真面目でナイーブさもちらつくカム盤

録音はチボリ・コンサートホールでのセッション。
音質はこのレーベルらしい角の取れたくすんだ音。
はっきり言えば明瞭度不足。
この会場の響き自体は悪くない。
併録のシベリウスの第7番ではいいのだが、ニールセンとなると残念だ。
(↓チボリ公園の一角にある欧州有数のホール)
tivoli.jpg

8:43  7:30  7:13  8:12   計 31:38
演奏  (s)    録音 87点

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