クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ニールセン 交響曲第5番 クチャル(05)

2015.08.24 (Mon)
クチャル全集
クチャル/ヤナーチェクフィル(05、BRILLIANT)は不思議ちゃん。
結果的に独自の第5番となった。

1960年生まれのクチャルはナクソスやらブリリアントに大量廉価録音しているため、
どうだかなと思っていたが最近は結構面白い、と感じるようになった。
Kuchar3.jpg
また、このオケはは軽量級で厚みがないが、
この曲ではそれはマイナスにならず透け感を演出している。

全体に切迫感を漂わせず、ここぞとなるとオケを勝手に全開させる。
よって音の出来上がりは凝縮感なく出たとこ勝負。統率・管理くそくらえ。
腹の底からの迫力はないのだが、そもそもマッシブなものを狙っていない。
別な意味で、「この人は何を考えているのかしら」的危険ムード。

第1部はいい感じ始まる。ゆるやかで拡がりのある音場感。
いざ緊張感が高まりスネア・ドラムが登場するのだが、
このドラムも特に事前設計なく適当に叩いている風。
テンポは微妙な動きを繰り返す。オケ全体が拡散して音を出す。
広大なスケール感はないがこれはこれで面白い。
一部の後半の乱れ打ちもほんとに乱れてる。

第2部はゆっくり噛みしめながら進行。
アンサンブルはほろ酔い加減で、悠然とした中に時に荒れ感を差し込む。
最後のアレグロは面白い。各楽器が統率なく吹きまくる現代音楽のよう。
金管がパフパフを連呼しているとティンパニが参入して無理やり曲を終結に追いやる。
予定不調和。

録音はチェコ第三の都市、オストラヴァのコンサートホールでのセッション。
この全集の音はややスカスカ系なので低域を少し増強した。
ホールトーン、伸び、鮮明度などは申し分ない。
廉価盤ではボストック、シュバントなどの録音が冴えないだけにこれは光る。

9:38   8:43   9:42   6:42   計 34:45
演奏  A   録音 92点

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