クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

R=コルサコフ シェエラザード ドラティ(37)

2015.08.20 (Thu)
Dorati-Antal-05.jpg
ドラティ/ロンドン・フィル(37、RCA)は現代的。
再生時間は保有盤で唯一40分を切る。
SPということでなるべく速めの演奏を心がけたのかもしれない。
しかし、ドラティの芸術自体がそもそもそういうものだ。
筋肉質でストレート、明解な音楽。

シェエラザードの録音の歴史は古く、なんと100年前の1916年アンセルメ盤が
最初とのこと。ラッパに向かって吹きこむ機械式録音時代だ。
1925年電気式録音が開発されて、この曲の録音も増えた。
技術が進歩するにつれ盛んに録音されてきたのは、分かりやすい主題、物語性、
華やかな音響などでオーケストラ・ピースとしての威力を発揮できるから。
しかし、より多様な刺激に溢れる今となってはレトロ色を感じさせる曲という
位置づけになってきたように感じる。近時の録音・演奏回数は往時の勢いはない。

そうした中このドラティ盤はこの時期に既に極めて現代的センス。
率直な展開をしながらも抒情も込める。
録音こそ古いもののきりりと引き締まった造型は流石。
更に第3楽章はヴァイオリンソロのあとのダラダラ部分(失礼)をばっさりカット。
終楽章の無骨ともいえる盛り上がりも確保。

録音の詳細は不明なセッション収録。SP時代の典型でデットな音響。
針音は混じるが、オケの音は潰れることなく明確に収録。慣れれば聴ける。

9:16  10:28  8:19  11:32   計 39:35
演奏  直    録音   70点

コメント

毎日、ブログを拝読しています。数々の名盤の情報、大変参考になります。読んでいるだけでもとても面白いですが、つい先日、こちらのブログを参考にブラームスの4番(シャイー/コンセルトヘボウ)のディスクを買いました。まさに美演。シャイーが繰り出す音は明るくカラフルで良いですね。これからも更新を楽しみにしています!
カズヒロさん
ありがとうございます。
こんなメモでも参考になるなら幸いです。
さて、シャイーはコンセルトヘボウとゲヴァントハウスでは
かなり音作り、音楽づくりが違いますね。
各種挑戦もしており、面白い指揮者だと思います。
安曇野さん

コメントありがとうございます。ゲヴァントハウスとはベートーヴェン交響曲全集でしたでしょうか。聴いてみたいと思います。つい先日、YouTubeでシャイー/ゲヴァントハウス(確か)のブランデンブルグ協奏曲を見つけて聴いたのですが、こんな爽やかなバッハもあるのかと驚きました。シャイーの魅力に気づけたのは安曇野さんのお陰です。余談ですが、シャイーはコンセルトヘボウの団員からはあまり好かれていなかったようですね、尊大な性格だったとかで(笑)。そんな醜聞に関係なく、私はシャイーが好きです。
カズヒロさん
ブランデンブルグは未聴ですので聴いてみますね。
シャイー/ゲヴァントハウスで一番衝撃を受けたのは
メンデルスゾーンの「スコットランド」(1842ロンドン稿)です。
これについてはこのブログの同曲の欄に書いていますのでご参照ください。

管理者のみに表示

トラックバック