クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

R=コルサコフ シェエラザード シルヴェストリ(66)

2015.08.13 (Thu)
シルヴェストリ
シルヴェストリ/ボーンマス交響楽団(66、EMI)は全奏とソロで空気が激変。
自由に任されるソロと指揮者の意志の参入する全奏では目指す方向が違うのだ。
1913年ルーマニアのブカレストに生まれた、シルヴェストリは1961年から
このオケの首席だったが1969年に若くして亡くなってしまった。
シルヴェストリ2
ロシア・東欧ものを得意とする指揮者と英国らしいオケの組み合わせは
意表を突くものだった。しかし残された演奏は洗練されてはいないけど、
愛すべきものばかりではなかったか。

第1楽章のこってり系のオケと清楚に響くヴァイオリンの対比が強烈。
このソロ(当時このオケのコンマスだったジェラルド・ジャービス)が登場すると
空気が突如芳香に包まれる。一方オケはベターッと厚塗りでうねうねべっとり迫る。
独特の呼吸感を持っているのがいやらしい。

第2楽章も冒頭からのソロの巧さはなかなかだ。
オケが入ってくると突如としてむさくるしくなる。
細部のバランスに拘泥しない大柄な表情だからだ。

第3楽章はなかなかチャーミング。
このロマンティックな歌にちょっと惹きこまれてしまった。

終楽章は湧き立つものがある。波が押し寄せては返すような表現。
シンバルの派手な叩き。シルヴェストリの血が騒ぎ、オケが乗っているのが分かる。
嵐から難破にかけては怒涛の音響。音がよければ・・・。

録音はキングスウェイ・ホールでのセッション。
この時期なりのアナログ収録で古さは隠せないし、全奏強音では音が汚れる。
テープの保存状態が悪くリマスターではいかんともしがたかったのか。
響き自体はトーンを伴いスケール感がある。
ソロの場面が美しく全奏がべっとりという印象もこの再現音に左右されていると思う。

10:19  11:51  10:52  12:19   計 45:21
演奏  (A+)    録音 86点+汚

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