クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

R=コルサコフ シェエラザード ライナー(60)

2015.08.07 (Fri)
ライナー
ライナー/シカゴ交響楽団(60、RCA)は猛獣使い。
シカゴ響という威力満点のオケを豪壮に鳴らしたり,ロマンティックな表情ををつけたり。
硬派に属するが、録音も手伝いカラフルな音響をまきちらす。

ライナー(1888-1963)はすでに70歳を超えた時の演奏だが全く弛緩はない。
FritzReiner.jpg(←それにしても恐い)
解説によればライナーがこの曲を実演で指揮したのはこの録音を前提とした
定期演奏会が唯一のもので特にこの指揮者のレパートリーというわけではなかった。
実際はRCAによる「リヴィング・ステレオ」のデモンストレーション的な
位置づけで録音されたもの。多分ライナーとしてはこのような甘ったるい曲は
本望ではなかったかもしれない。しかしそれにしてもこの完成度。彼らはプロだ。

第1楽章「海とシンドバッドの船」はいきなりシカゴの金管が眼前で吠えるので
ボリュームには注意。いきなり硬軟オケの見せ場が続く。

第2楽章「カレンダー王子の物語」もオケの分厚い音が強力だが
珍しく溜めをつくって濃厚さを演出もしたりする。

第3楽章も結構緩急がある。
しかし彼は心からこの曲に寄り添っているわけではない。

第4楽章「祭り、海、難破、終曲」はシンフォニックな響きが印象的。
太鼓とシンバルがズン+チャン強打。
これまた、決死感はなく余裕で難破。そして堂々と幕を閉じる。
誠に恐れ入る。

録音はシカゴ・オーケストラホールでのステレオ・セッション。
chicago2.jpg
RCAが録音の優秀さを誇示するために次々と録音していった時期。
今聴いても生々しい音に驚く。
昔の総天然色映画という感じで色調のコントラストを敢えて濃くしていた時代のもの。
ラウドネスがかかったような音。
ホールトーンもしっかりで、終曲のパーカッションの量感もある(飽和寸前)。
また、普通は埋もれがちの管楽器もオンマイクで録っているので
実演では決してこのような聞こえかたはしないだろうというほど浮き上がる。

9:03  11:32  11:58  11:38   計 44:11
演奏  獰A+   録音 88点

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