クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ニールセン 交響曲第3番 ストゥールゴールズ(2013)

2015.08.01 (Sat)
ストゥールゴールズ
ストゥールゴールズ/BBCフィル(2013、CHANDOS)は意志を秘める。
生々しい派手さはないが凡庸な一本調子でもない。
テンポも緩急をつけて念入りに仕上げる。
金管が活躍しうねるような表情を見せるのは北海的。
ただ、この曲で一番大事な冒頭楽章のやり方は好みを分かつだろう。
私は破天荒なバーンスタインで洗礼を受けてしまったので・・・。

第1楽章はロジェストヴェンスキーと並ぶゆったりな進行。
丁寧に音を紡いでいくため、この楽章の発想記号「Allegro Espansiva」は放射的な
熱を持たないものとしている。非常に透明度が高く、金管に適度に粘りを見せる
今までにないような行き方。中間部のワルツにも悲愴な表情はない。
終結にかけてはテンポを更に落とし立体的な表情。しかしパワーはほどほど。

第2楽章「Andante Pastorale」は録音も含めて神秘的な雰囲気で開始されるが、
弦のユニゾン主題は意志的。
ムード音楽にしない。バリトン・ソプラノのも比較的力強く入る。

第3楽章は力感をもつ進行。冒頭のホルンはスカッとしている。

終楽章も単純な音楽にならないようにここでも細心の注意を払う。
各楽器の扱いが絶妙。
最後はアッチェレランドで力で押し切るようなことはしないのがこの指揮者の方針。

録音は新たなBBCの本拠地英マンチェスターの
サルフォード・メディアシティUKでのセッッション。
BBCフィル
意識的にかどうかはわからないがこのコンビのシベリウスより明瞭度は僅かに高い。
シャンドスはカズンズ兄弟の好みで独自の残響をもつトーンを有するが
ここでもその傾向は継続されている。ただ、サウンド・エンジニアが
シュテファン・リンカーに変わっていることもあり同じシャンドスでも
トムソン盤やロジェストヴェンスキー盤より明解にはなっている。
空間音は非常に美しい。帯域は高域がやや強く、低域の締まりがやや甘い。

12:31  9:05  6:31  9:34   計 37:41
演奏  A   録音 93点

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