クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

レスピーギ ローマの祭 シノーポリ(91)

2015.06.11 (Thu)
シノーポリ
シノーポリ/ニューヨークフィル(91,DG)は尻すぼみ。
重量級のオケを重たく鳴らして異様な姿を見せる。
しかし最後の「主顕祭」はなぜか弱く残念。
風変わりな演奏。シノーポリらしいといえばいえるのか?

第1曲「チルチェンセス」は分厚いニューヨークの音が効果的。
低域を受け持つ金管群のビリビリ音はすざましい。
太鼓はドロドロに強打されオルガンも加わり押し出しが強い。

第2曲は前曲との対比で夢見るように美しい。

第3曲はかなりテンポを落としそれぞれの音を粒だたせる。
丁寧に表情を作り、普通では聞こえない音が浮かび上がる。
後半はけだるいデカダンの雰囲気が漂う。

終曲「主顕祭」は保有盤最遅でリズムが重く湧き立たない。
ここで活躍しなければならないパーカッション群は遠く、
第一曲であれほどかましていた金管もイマイチ。
分解能が緩く、祭が遠景だ。

録音はマンハッタンセンターでのセッション。
バーンスタインの初期の録音はここで行われていたが最近は
あまり使われなかった会場。響きが大きくスケール感がありヌケもよいので
私は好きだった。しかしこの録音では静かな場面は響きが綺麗なのだが、
全奏では踏ん張りが効かない面がある。
オケの後ろの楽器が遠いのが残念。クリアさも欠ける。
これは会場というよりマイクセッティング、ミキシングの問題だろう。
(↓録音会場にも、格闘技会場にもなるマンハッタンセンター)
マンハッタンセンターevolution_original.jpg

4:51  6:51  7:56  5:43   計 25:21
演奏  A+→A-     録音 89点

コメント

No title
最近になりこの演奏をはじめて聴きました。なるほど確かに重たい演奏ですが、このシノーポリ盤はまるで立派な仕上がりの交響曲を聴くかのようで曲のイメージが一変しました。いままで聴いてきたこの曲の演奏は音の色彩や華やかさや単に祭りの馬鹿騒ぎを表現したようなものばかりでしたが、この演奏はとてもじっくりとして聴き応えがありこの指揮者特有の哲学的で思いつめたような表現で曲の新たな魅力に気づかせてくれました。他の演奏がいかに上っ面だけのものだったかということを思い知らされた彼ならではの名演だと思いますし、この曲の愛聴盤となりそうです。
No title
阪田将様
なるほど、「交響曲」ですか。
シノーポリは一筋縄でいかない独自の領域のある指揮者ですね。
ご指摘のような視点で今度は聴いてみたいと思います。

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