クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

レスピーギ ローマの祭 佐渡裕(02)

2015.06.09 (Tue)
佐渡裕
佐渡裕/シエナ・ウインド・オーケストラ(02、WarnerClassics)は吹奏楽版。
このコンビの「ブラスの祭典2」というCDの収録で、
この曲自身、輝かしい効果から吹奏楽の定番の一つ。
編曲は森田一浩(2001年)によるが非常に良くできていると思う。
シエナは若い集団だが流石にプロ。
50人程度の編成でここまでできればブラバン少年に勇気を与える。
頑張っている。

第1曲「チルチェンセス」はまさにブラスが輝かしくファンファーレ。
陰惨な感じは薄く、低弦を欠くため厚みは少ない。

第2曲「50年祭」など弦をクラリネットが代行するが、この音色についていけるかが
好みを分かつだろう。これはクラシック曲を編曲した場合の吹奏楽に共通の宿命。

第3曲「10月祭」も前曲と同じ論点はあるがさ程気にならない。
マンドリンはそのまま入ってくる。こうした抒情的部分でオケの力量が問われるが
そうした点でも不満はない。

終曲「主顕祭」の騒々しさはこの人数で良く出している。
低域を持ちあげて再生していることもあり大太鼓のパンチも効果的。
原曲が吹奏楽的構成のため違和感がない。
そして終結に向かうスピード感は快感を呼ぶ。

ただ、正直にいえばこのアルバムの中ではネリベルの「交響的断章」や
バーンスタインの「プレリュード、フーガ&リフス」の拡大版が面白かった。
なぜなら、「祭」はオケ版の方がやはり有利だから。
(因みに個人的には、オケの編曲物で一番成功しているのは
ワシントン・ブラス&オルガンによるニールセンの「交響曲第3番」と思う)

録音は横浜みなとみらいホールでのセッション。
近接しすぎずヌケのいい音。スケール感も適度。ただし、割と真面目な音づくり。
パーカッションなどもっとハッタリを効かせてもよかったかも。
当方はオケの厚みを補うため低域を増量した。
ただ、これは編成によるものでバーンスタインの曲では全く不足を
感じないばかりか屈指の名録音と感じた。
siena1.jpg

4:50  7:12  7:50  5:13   計 25:05
演奏  頑    録音 91点

コメント

こんばんは。

このCDは図書館で借りて聴きましたが
弦が無いことで如何に貧相な音楽になるのか!
と思うばかりで
編曲の意図が判りかねました。

普段当たり前の様に、その曲その曲を聴いているワケですが
如何に作曲家たちが演奏効果を考えて作・編曲しているのかが
逆に実感できました。

これは失敗作ですが、その事に気づかせてくれて感謝です。
確かに比べてみれば
フルオケの強み、有り難みを感じますね。


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