クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

レスピーギ ローマの祭 メータ(65)

2015.05.29 (Fri)
メータ祭
メータ/ロサンゼルスフィル(65、,RCA)は天才メータ炸裂。
28歳の若獅子メータとロスフィルの記念すべき第一作だ。
なお、ジャケット表面には64年開場のこのパビリオンの最初の
レコーディングとの記載がある。何もかもが眩しい時代。
la-et-mehta-1964-20141028.jpg

第1曲「チルチェンセス」冒頭からの覇気は素晴らしい。
オケの意気込みは弦の圧に感じる。
スピードもあるがオケはしっかりコントロールされている。
金管は輝かしく、低弦はロスとは思えないほどドスが効く。

第2曲「50年祭」ではぐっとテンポを落とし歌う。
速いところはより速く、遅いところはより遅く、というバーンスタインの
お株を奪うような多彩な表情。単細胞的ではない。

第3曲「10月祭」も保有盤最長のゆったりさ。
遠近法とピアニシモを駆使して夜のけだるさとムンムンする気配を捻出。

終曲「主顕祭」は弱く始まりすぐに爆発する。
切れ味鋭く、メリーゴーランドの色彩、テンポの変転による歌と脈動。
バーンスタインのトランス状態とは違う颯爽とした指揮ぶり。
しかもオケがノリノリなので音圧が凄い。
終結部は加速しながらもばっちり決める。かっこいい。
メータはいきなり輝いていたのだ。

録音はロサンゼルス・ミュージックセンターパビリオン
(現ドロシー・チャンドラー・パビリオン)でのセッション。
Dorothy_Chandler_Pavilion.jpg
RCAとのコーディングはこの一作だけですぐにデッカに移行する。
録音会場はデッカでUCLAロイスホールになり数々のヒットが量産される。
当然両者の音には差がある。
DECCAは鮮明に音を捉えわかりやすい劇画的。
RCAもかなりメリハリのある音だがホールがデットで直截的。
ヌケとか空間ではDECCA録音だが、こちらは至近距離でマッシブな威力。

当方保有盤はXRCD24というオリジナルマスターからの高音質盤で
RCA技術陣の優秀さを感じることができる。
ただ、アナログテープの限界を超える打楽器のパルスを含む大音響の
場面では流石に飽和感はやむなし。
技術陣はこのコンビの迫真を録るためリスクテイクしたのだ。
la-et-audience-music-center-opening-20141028.jpg

4:22  7:54  8:09  5:04  計 25:29
演奏  A+    録音 89点

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