クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

レスピーギ ローマの祭 バーンスタイン(68)

2015.05.24 (Sun)
バーンスタイン
バーンスタイン/ニューヨークフィル(68、SONY)は猛獣演奏。
狂気、怒り、破天荒さではナンバーワン。
荒くれニューヨークフィルをそのまま活かし豪壮な音楽を作る。
快速なのにスマートではなく重戦車で街中ぶっ壊していく風。

バーンスタインは「ローマ三部作」のうち「泉」の録音をせず
「松」と「祭」のみを1回だけバラバラに録音している。
そのためか、あまり取り上げられないがこの「祭」は凄いのだ。
思えば、この曲はトスカニーニとこのニューヨークフィルで
1929年2月21日に初演されているから由縁ある曲だ。

第1曲「チェルセンセス」は保有盤最速。いきなり襲いかかる。
デットな音響の中、オケが好き勝手に雑な音を出している、
ように見えるが最後の爆音トゥッティの決まり方はかっこいい。

第2曲「50年祭」はじっくり情念を溜め、後半に速めて吐き出す。
アンサンブルを揃えるより激情を叩きつける。

第3曲「10月祭」もアクセント、メリハリが強固。
マンドリンはつかぬ間の休息だが、空気に緊張感がある。

終曲「主顕祭」は本気の爆発。
最初からぶっ飛ばし5分を切る。オケの集中力は素晴らしい。
トスカニーニはビシッと鍛えられた精鋭軍隊なのに対し、
バーンスタインは暴走族的怒涛集団。
大太鼓・銅鑼含めたパーカッションが容赦ない。
切り裂くトランペットの合図で3:38からは埃が撒き散る騒音音楽に。
生易しいお祭なんてものではない。殺気立つ。
終結にかけて更にアッチェッレランドをかけ風圧を強める。
ヘッドフォンで聴くと頭が痛くなるから注意。
この時のバーンスタインの指揮ぶりを見てみたかった。

録音はエイヴリー・フィッシャーホールでのセッション。
直接音主体のデットな音響。レンジは広がらず伸びもイマイチの
厳しい条件のホール。演奏者にとってごまかしが効かない。
しかし、この演奏は綺麗さに興味がないので
むしろ直截的な眼前で粗野な迫力という点でフィットしている。

4:18  7:09  7:04  4:53  計23:24
演奏  S   録音 87点

コメント

今までマゼール&クリーヴランドを愛聴してきましたが
バーンスタインに比べたらマゼールお行儀良過ぎ(笑)。
セッション録音なのにライヴの様な熱気を感じます。
これも演奏会で取り上げた後の録音でしょうか?
録音も年代にしては良好。各細部が良く聴こえます。
録音当時49歳バーンスタインのイキの良さ!
S評価も納得です!!
影の王子様
この曲ではマゼールはクリーヴランドでも
ピッツバーグでも変態度が少なく肩すかし気味ですね。
バーンスタインは正面からこの曲にぶつかり
汗が飛び散ってますよね!

管理者のみに表示

トラックバック