クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ムソルグスキー 展覧会の絵 エマーソン、レイク&パーマー(71)

2015.05.06 (Wed)
ELP1971.jpg
エマーソン、レイク&パーマー(71、Atlantic)はロックの伝説的名盤。
編曲というより、展覧会の絵を素材とした自在な創作。

友人宅でこのLPに接して吃驚仰天。
クラシックは高尚で、ロックは長髪不良なはずなのに、
このテクニックと革新的サウンドは何だ!
キーボードのエマーソンは8歳よりピアノを始めクラシックの
ローカルコンクールで受賞したりでそもそも技術の土台はある。

そのうえでムソルグスキーが当時の体制批判や
農民の苦しみに共感を込めて書いたこの曲を素材に、
若者の横溢するやり場のないパワーを表現した。
彼らは天才だ。

録音は71年の3~4月にかけて行われたUKツアーの中盤、
ニューキャッスル・シティ・ホールでの公演のライブ。
ロックのライブにしては観客ノイズは少なく遠景。
CDのリマスターもよく、シンセサイザー特有の濁り感も少ない。
勿論ライブ収録なので高低域の伸びや厚みは足りないが
広大なホールの雰囲気、熱気を伝える。
LPより格段に音質が向上したような印象。

「プロムナード」はオルガン的に始まりクラシックファンも違和感がない。
しかし、「小人」に入るとドラム・ベース・シンセが縦横無尽に。
ジャズトリオ的な雰囲気も持ち、インプロビゼーションのよう
なのだが三人の息がぴったり合っているのに驚く。
「第二のプロムナード」はヴォーカルが入る。
4曲目は「The Sage(賢人)」というレイク自身の作曲。
アコースティックギターに乗って
グリーグ「ソルヴェーグの歌」に似たムード。
ここは聴かせる。
次が「古城」なのだが、当時目新しいシンセサイザーが駆け巡る。
およそ原曲とは異なる自由なアレンジ。
「バーバヤガ」を各種展開し猛スピードで駆け抜け。
「キエフの大門」では再度レイクの歌唱が入る。ここでの絶唱も胸を打つ。
最後はシンセをぶち壊すようなパフォーマンスを経てフィナーレ。
(実際のライブ映像では滅茶苦茶な破壊行動も)
EmersonLakePalmer1973.jpg

36:09
演奏  抗S   録音 87点

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