クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ムソルグスキー 展覧会の絵 岩城宏之(03)

2015.05.04 (Mon)
岩城宏之ジュリアンユー
岩城宏之/アンサンブル金沢(03、WarnerClassics)は現代中国室内楽。
編曲は北京出身でオーストラリア在住のジュリアン・ユーによる室内楽編曲版。

「薄いテクスチュアを重ねながら神秘的なサウンドを作り出すことで知られる」と
解説にあるがまさにその通り。室内楽といってもいっせいに音を鳴らすのではなく
それぞれの楽器を紡いでいくといった趣。

最初のプロムナードからムンムンする中国的雰囲気。
五音音階は確かにムソルグスキーの原曲とマッチする。
そうだ、もともとこの曲には西欧からみればエキゾチックな雰囲気があり
それが彼らの興味をそそったのではないか。
そうした異国情緒に気づかせてくれる編曲。

原曲に見られるような土臭さや苦悩はともかく、おとぎ話的アニメ的。
特にヴィブラフォンやグロッケンシュピールの多用が特徴的。
この演奏を聴いて感動するということはないが、面白いことは確か。

「キエフの大門」まではほぼ全奏はなくちょこまかした音楽。
最後に来てブラスが主体を握るが、バスドラが威圧的に鳴ることなく
慎ましい幸福感の中に曲を閉じる。

06年に没した岩城宏之らしい貴重な遺産。オケも純度が高い。

録音は石川県立音楽堂コンサートホールでのセッション。
透明感ある空気感を持った自然な音。
打楽器の活躍する演奏だがパルス的な音も的確にとらえ立体感もある。
マイクは近接せず適度な距離感を持っており品がよい。
音のよいホールであることが録音からも実感される。
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31:41
演奏   室    録音 93点

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