クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ムソルグスキー 展覧会の絵 アンチェル(68)

2015.04.05 (Sun)
アンチェル
アンチェル/チェコフィル(68、SUPRAPHON)凛とした名演。
全体は速めのテンポで筋肉質。しかし最後の最後でテンポをぐっと落とし雄大豪壮。
アンチェルのストーリー展開に脱帽。
チェリビダッケが遅くて凭れるが、最後は盛り上げてほしいという向きにはぴったり。
少し懐かしい音色を残していたチェコフィルも素晴らしい。

録音はプラハの芸術家の家でスリムながらいい響きがする。
ヒス感は若干残るがクリアさが担保されていてアンチェルの音楽の再現にはよい。
全奏ではつぶれ感はなく当時としては優秀。

「プロムナード」は速めのテンポで音を立てる。
「小人」は楽器を融合させないアンチェルのバランス感が発揮。
「古城」もたっぷり歌うというよりきりりとした空気。
「ビドロ」も誇張感はないが剛直な表現。
「サミュエレ」のトランペットは不揃いでガサツ感。
猛烈に「リモージュ」を駆け抜けた後「カタコンブ」の強靭な吹奏。
それにしてもチェコフィルの金管は素晴らしい。

「キエフの大門」の堂々とした様はここまでの速さの受け皿。
前半は力強くガツンガツン来る。
いったん鎮まりクライマックスに入る2分半ごろから展望が急速に拡大。
登山して頂上付近で視界が広がる感。
そして3分半から更にギアをローに落とす。
驚いたことに、4分からはチェリビダッケがやった離れ業の
弦の刻みを浮き立たせじりじりクレッシェンドさせ
頂点ではバスドラムのズラシをいれ込む。
(勿論チェリの方があと。この時期でこれをやったのはアンチェルだけ)
終結は壮絶だ。聴き終わった時に満たされる。

31:07
演奏  A+    録音  87点

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