クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ムソルグスキー 展覧会の絵 スヴェトラーノフ(89)

2015.03.22 (Sun)
スヴェトラーノフ89
スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立交響楽団(89、A&E)は
ムソルグスキー生誕150年を記念して行なわれた演奏会のライヴ録音。
攻めのテンポで30分程度の演奏時間だがロシア臭ムンムン。
スヴェトラーノフの名に恥じない演奏。
91年のソヴィエト連邦体制崩壊後は急速にロシアのオケは特色を失うが、
この時はまだ往時の響きがする。

録音はボリショイ劇場だろうか。発売するつもりのなかったような音源で
このCDの他の曲はモノラルだったり。
「展覧会の絵」はステレオだが、マイクの制約もあり繊細な音ではない。
但し音割れはなく、低域はブーストしたように厚い。

「プロムナード」はそそくさスピードでオヤっと思う。
しかし「小人」で即座にやっぱり、となる。合点。
強弱・テンポの落差が大きく濃厚なムード。
大太鼓が図太く、金管が野卑な響き。低弦がごッつい。
「古城」はリズム感のある音楽。
「チュイルリーの庭」はたっぷり表情付け。
「ビドロ」は地鳴りが迫ってくるような恐ろしさ。
小太鼓が入りクレッシェンドする場面は一層ねばりが増す。
「サミュエル」は弦の剛圧感にまず驚く。貧者のトランペットは完全に圧死だ。
「カタコンブ」のブラスの容赦なさは耳を塞ぎたくなる。
「バーバヤガ」は心臓に悪い。
棘の刺さるような攻撃的な打・弦楽器も凄い勢い。
音楽が鎮まると音をひそめて不気味が散らばる。
「キエフの大門」は最初はいいのだがだんだん音を絞りたくなる。
パーカッションの炸裂音が激しすぎる。
録音はよいとは言えないのだが、
演奏自体のダイナミック・レンジが大きすぎる。
テンポは緩まず終結に突入。
ベルが強打、ティンパニがクレッシェンド、ブラスが咆哮。
しかし弦が負けないのが凄い。
最後は自慢のスヴェトラ・クレッシェンド。

なお、記念式典自体の映像がアップされており、
元気なスヴェトラノフが見られる。
(CDの音源とは違いこの時はバーバ・ヤガ」「キエフの大門」だけが
劇場のピットで演奏されている。こちらはバスドラムのずらしあり)
https://www.youtube.com/watch?v=fsyv9uEZE2I

ムソルグスキー150式典

30:37
演奏  攻     録音 86点

コメント

このディスク、モノラルだとばかり思って敬遠していたのですが、展覧会はステレオだったのですね。
あまり収録状況に期待はできないようですが、機会があれば是非聴いてみたいと、youtubeの動画をみて強く思いました。

しかし、これをピットで演奏してしまうというのには唖然としました。。
スヴェトラーノフ。
いいですね。
日本での指揮台の扇風機が懐かしい。

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