クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ムソルグスキー 展覧会の絵 ドホナーニ(89)

2015.03.15 (Sun)
ドホナーニ
ドホナーニ/クリーヴランド管弦楽団(89、TELDEC)は驚異的透明感。
音が薄いというのではない。厚みある音がしっかりなっているのだが、
それぞれのパーツがスカッと聴きとれる。
録音がいいのがもちろんだが、演奏自体の分解能が凄い。
指揮者がオケを完全に整理しきっている。
恣意的な解釈は全くなくひたすらスコアを明快に。それこそ楽譜を見ながら聴くと
書いてある音が全部聞こえるということになるのではないか。
ヴィヴラートを抑え、音を棒状に四角くく鳴らし、きっぱり区切る。
「キエフの大門」は几帳面な大迫力。どの楽器が突出するということが全くない。
この指揮者の徹底した美学を感じる。

録音はメイソニック・オーディトリウムでのセッション。
驚くべき解像度なのだがしっかりマスの響きも体現している。
DECCAの初期にあった各楽器のマルチマイク録音がそのままミックスせずに
入っているというわけではなく、近接マルチマイクで録りながら統合している。
バスドラムの空気感ある低域から高域までしっかり入っている。
響きも多すぎず少なすぎず適切。
「バーバ・ヤガ」からDレンジが拡大した印象。
Masonic-Hall-21.jpg
(セヴェランス・ホールができるまでこのオケの本拠地だったメイソニック・テンプル)

P.S.
この盤にはラヴェルの「道化師朝の歌」が併録されているが
キレキレに突っ込んでくる容赦のない怪演、いや快演。

33:51
演奏  透A    録音 94点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック