クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ムソルグスキー 展覧会の絵 トスカニーニ(53)

2015.03.12 (Thu)
トスカニーニ
トスカニーニ/NBC交響楽団(53、RCA)は硬派の歌。そして峻厳な終結。
トスカニーニはこの曲を1930年から何度も取り上げているがこの盤は最後の録音。
他の演奏は聴いていないがトスカニーニの最良の姿があるように感じる。
単に直球なだけでなく歌を盛り込んでいる。
なお、ストコフスキーの演奏を原曲を歪曲していると罵る割には、
トスカニーニも随所にラヴェル編曲版に更に手を加えているのが面白い。

録音はカーネギーホールでのセッション。
響きは少ないがこのコンビの録音の中では優秀でニュアンスがよく聞き取れる。
ステレオ時代の鮮明さはないが弦の厚みや小太鼓のパルスなどなかなか。
終結部のバスドラムも頑張って収録している。

「プロムナード」のトランペットは時代を感じさせるヴィブラートだが
すくっと立つ音楽が凛々しい。これはやはりトスカニーニだ。
「小人」は小人と思えないどっしりきっぱり感。
「古城」の雰囲気もよく出ている。
「ビドロ」のチューバパートはヴィヴラートたっぷりでトロンボーンのように
聴こえる独特の明るさ。
「サミュエル」の弦の圧力は流石。切れ味も鋭い。
「キエフの大門」のスカッとする金管と打楽器は気持ちいい。
聴いている方はいいが、演奏者はトスカニーニの厳しい管理下にあったの
だろうなと推測されるような強靭さ。
ティンパニの強連打、そしてたたみかける終結の迫力は壮絶。
あー最新録音で聴いたら凄いだろうな、と想像を膨らませた。

31:39
演奏  (A)    録音 76点

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