クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ムソルグスキー 展覧会の絵 セレブリエール(04)

2015.03.08 (Sun)
セレブリエール
セレブリエール/ボーンマス交響楽団(04、NAXOS)はストコフスキー版。
この版を使用したものの中ではしっとり感がある。豊かな響きがオルガン的な効果。
ラヴェル版とは全く違う響き。
ナクソス=廉価版=内容はそこそこ、という時代はとうの昔に過ぎ去って
独自の存在価値を持つ一枚(ストコフスキー管弦楽編曲集)。

指揮者(兼作曲家)セレブリエールを初めて知ったのは、
指揮者二人を要するアイブスの交響曲第4番での初演・初録音(1965年)で
第一指揮者ストコフスキーの隣で第二指揮者としてクレジットされた時だ。
Stokowski_Serebrier_Ives.jpg

その後ストコフスキーに引き上げられアメリカ交響楽団の副指揮者に
若くして任命された。そうした経緯を考えると脚光を浴びるきっかけを
作ってくれたストコフスキーは恩師ということになる。
そのセレブリエールがストコフスキー版の展覧会の絵をレパートリーに
しているのは自然なことだ。
しかし演奏は師匠のそれとは大きく違い美しさを前面に出した意欲盤。

録音はイギリスのプーレのライトハウスという場所でのセッション。
響きが非常に多く大聖堂のような感じに響くホール。
聴衆がいない時はもう少し音を吸収させた方がいいかもしれない。
但し、空間に漂うソロは美しい。
lighthouse.jpg

演奏は恩師に比べると全体にリリカル。
ストフスキーのメリハリある音作りと違いしっとりしたムードが漂う。
「古城」はやはり名場面だと思わせる。
とはいえ終曲の「キエフの大門」ではパワフルで巨大な音楽が鳴る。

90年代以降のナッセン、バーメルト、そして本盤、とそれほど大きな違いが
あるわけではない。もしストコフスキー版を聴かれたことがなければ
入手しやすいこの盤で「古城」や3回の「プロムナード」に注目して
虚心で聴いてもらいたい、と思う。
(ストコフスキーというと派手な部分に目が行くが)

28:50
演奏  A   録音 90点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック