クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ムソルグスキー 展覧会の絵 小澤(67)

2015.03.06 (Fri)
展覧会の絵小澤
小澤征爾/シカゴ交響楽団(67、RCA)はこのコンビの傑作。
小澤の率直な表現をオケが迫力を持って増幅。そして終結はど迫力。
小澤32歳の時の演奏。ひたむきで小細工なくてのびのびしていて、
ああこんな時代があったんだな、と感慨深い。

録音はシカゴのメディナ・テンプルでいい響きをしている。
同じ場所のショルティ盤に比べるとRCAの方が量感を盛る。
なお、基本的には艶めかしい新鮮な音だが、
全奏+大太鼓がパルス的に鳴る時にテープ収録の限界が出る。
収録時のレヴェルをもう少し下げておけば収まったかも
しれないが、多分エンジニアはこの生々しさにこだわったのだろう。

「プロムナード」のトランペットはやはりハーセスか。
ヴィヴラートの量が少しライナーやショルティと違うが自信たっぷり。
金管群のドスも流石。「小人」も分厚い音で迫る。
その後もシカゴの機能と厚みを活かしたシンフォニックな表現が続く。
基本はインテンポであっさりした表現なのだがオケの威力がモノを言ってる。
「ビドロ」も低域の凄味を効かせる。
「カタコンブ」の力づよいブラスと
その中に浮かび上がるトランペットの艶が素晴らしい。
「バーバ・ヤガ」からはこの演奏の白眉。
微温的とも思われた小澤が暴れる。指揮者の唸りが聞える。
「キエフの大門」はショルティより迫る力がある。
一気呵成に突っ込んでくる様が若武者だ。
ただ、バスドラムが強打すると音が飽和して歪む。残念!

30:22
演奏  A    録音 88-点

コメント

No title
若き日の小澤の演奏は素晴らしいですね。
シカゴ交響楽団との一連の録音。
ライブ録音ですがドレスデンやロンドン交響楽団を振った演奏も素晴らしいです。
小澤を聴くなら1970年代までだと思います。
ボストン交響楽団に就任してからは手慣れた演奏に終始している印象があります。
No title
小澤征爾のサイトウ・キネン(松本)には縁あってかなり通いましたが
あの独特な空気感はなかなかCDに入りきらないと思いました。
分かりやすい劇的な音楽でなく、
極めてデリケートな音楽づくりですね。
残念
「青春の小澤征爾」という2枚組CDで聴きました。
良い演奏・録音ですが終曲での歪みが台無しに・・・
なんとも残念です。
しかし、シカゴは魅力的ですね。
ジュリーニやバーンスタインもそうですが、音楽監督「以外」の方が
名演が多いような?

小澤は「指揮者の指揮者」ロナルド・ウィルフォードの支援が有名ですね。
有力者の後押しを得るのも実力あってのことですが。

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