クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ムソルグスキー 展覧会の絵 ライナー(57)

2015.02.23 (Mon)
ライナー
ライナー/シカゴ交響楽団(57、RCA)は張りのある豪演。
余分な情感はなくグイッと描き切る。
なんといってもシカゴ響のパワーが炸裂。輝かしい。
シカゴ響としてはショルティの録音もオケの能力全開だが、
ライナーの方が熱がある。

録音は本拠地オーケストラ・ホール。
57年とは信じられない優秀録音。
このホールの響きはデットといわれるがそう感じない。
量感もあり帯域も伸びる。ヒスは若干残るがリマスターもよく素晴らしい。
パーカッションのパンチ、金管の輝きなど驚く。

「プロムナード」冒頭のトランペットにまず魅せられる。
アドルフ・ハーセスの安定感ある膨らみのある音。
金管のアンサンブルも見事。
第二の「プロムナード」で見せる清冽な抒情にはライナーの優しさがのぞく。
「ビドロ」は保有盤もっとも遅いテンポをとりながらピアニシモから
じりじり2分間クレッシェンドを続ける。その心理的圧迫感は壮絶だ。
これはのちにチェリヴィダッケがとった表現方法。
「リモージュの市場」は一転快速など一筋縄ではない。
技術を見せつける単純な演出ではないところがライナーの凄さ。
「ババ・ヤーガ」だけのでのパーカッションの左右の掛け合いなど実に効果的。
「キエフの大門」は誠に壮麗。
この時代に演奏・録音ともこれほどの高水準をやられたら
後続の演奏の意欲が失われたのではないか、と心配になるほどの出来。
ステレオ初期に代表盤といわれたアンセルメ盤とはオケのレヴェルが違う。

32:47
演奏  A+   録音 88点

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