クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ラヴェル ラ・ヴァルス マゼール(96)

2015.01.26 (Mon)
マゼールVPO
(↑今は亡きマゼールのドヤ顔が素敵なジャケット)
マゼール/ウィーンフィル(96、RCA)はイヤラシさもここまでくれば芸だ。
私はカラヤン盤を変態度No.1としたがマゼール盤は背後に醒めきった理性が
あるため疑似変態といえる。マゼール第4期の至芸。
まあ、功なり名を遂げた大指揮者がわざわざこんな赤面演奏しなくても
と思うが、マゼールは根っからのサービスマン。
あちこちで音楽はくねくね。録音も含めてこのウィーンの音が
何とも艶めかしく混然一体となった不思議ワールドを展開。
手の内は分かっているつもりだが、抗しがたい魅力的な演奏。

録音はムジークフェランザールでのセッション。
ホールトーンを生かしたビロードのような美しく妖しい音。
Dレンジも広くフォルティッシモも余裕でホール全体が鳴る。
基本マスで捉えるが、マルチマイクで個々の音もうまく拾っている。

演奏は冒頭よりトロリ感満載。
弦は全てにポルタメント指示が出ているよう。
そして、大かましの一発は2:02からの大胆な弦のアゴーギク。
続く大太鼓の一撃は激しく、舞踏会場はぱっと明るくなる。
「ワルツ」のテンポは速めで踊る人々はグルグル振り回されているようだ。
素直に踊れないような濃厚なテンポの加減速が付きまとう。
6:47からの室内楽的な弦の歌は震い付きたくなる美しさ。
舞踏はどんどんシンフォニックに巨大化し音の洪水。
弦は過剰なヴィヴラート。
終結の2分はこれでもかというほどもんどり打つ。
ウィーンフィルもこのトンデモ棒によく付き合い大崩壊。
ある意味マゼールの代表的名盤。

13:15
演奏  S 録音 94点

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