クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ラヴェル ラ・ヴァルス マゼール(71)

2015.01.24 (Sat)
マゼールPO    マゼールLP
マゼール/ニューフィルハーモニア管弦楽団(71、EMI)は獰猛系。
一貫して速いテンポで音を切り詰める。
変態系の96年盤とは別の側面のマゼールがいる。
デフォルメはそこそこで今にも襲いかからんばかりの牙を隠し持つ。
これが60年代だったら牙をむいていたかもしれない。

録音はアビーロードスタジオでのセッション。
保有CDは62年の「展覧会の絵」が併録だが
こちらはキングスウェイホール。前者のヌケの悪さや響きの濁りが
余計目立ち古い録音の方がよいという結果に。
鮮明さはイマイチで低域の量感のなさを
気にしなければ通常の70年代の録音として水準。
録音が鮮明ならばよりマゼールの恐怖が増したと思われる。

演奏は冒頭より優雅さよりギラリと睨みつけるような表情が目立つ。
音が前傾し三拍子の先端が鋭角。
1:52からの弦の甘美なメロディは優美だが独特の溜めが聴かれる。
96年盤になるとここは極限にまで拡大されるが、
その萌芽がしっかりある。
「ワルツ」は颯爽としておりスリム。
しかしインテンポで進まず音楽は微妙に揺れる。
「栄光と崩壊」ではテンポを速めながら焦燥感を演出。
最後のダンスは大きな呼吸をした後に終結に突っ込む。

12:00
演奏  A    録音 86点

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