クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ラヴェル ラ・ヴァルス バレンボイム(81)

2015.01.21 (Wed)
バレンボイム
バレンボイム/パリ管弦楽団(81、DG)はセピア色。不思議ちゃん。
でもチャーミング。なんだか好き。
バレンボイムはこのオケの音楽監督に75年に就任(~89年)しているから
もうお互いの手の内が分かったころの録音。結構仲良しコンビだったのだろう。
そんな関係を感じさせるほほえましい演奏。

録音はパリ、メゾン・ド・ラ・ミュテュアリテでのセッション。
DGやDECCAはパリ管との録音ではサル・ワグラムでなくここを使うことが多かった。
写真で見ると多目的ホールといった趣だがサル・ワグラムよりマシということなのか。
響きに潤いが乏しくヌケがいいとは言えないが妙な響きはしない素直な音。
量感はなく比較的ダイレクト。EMIとの録音よりははるかにましだが。
Maison-de-la-Mutau.jpg Mutualite.jpg

演奏は、何か室内楽のような響きで開始。弦のプルトを減らしているのか
マイクセッティングなのか。全く混沌とせずに一弦一弦が明快に聴こえる。
非常に丁寧な進行。
太鼓の一撃から「ワルツ」が本格化する4:34に小太鼓の締めくくりの後一瞬休止。
場面が変わりますよということか?
金管は明るく乾いた響きで、オケ全体は痩せた音が特色だ。
ワルツが懐かしいジンタ調。
全奏が一段落し、弦がソロで甘美なメロディを受け渡す場面(7:03)では
チェロ・ヴィオラに次ぐヴァイオリンが見事に乗り遅れてしまっている。
きっと先行者に聴き惚れていたのだろう。
それぞれの音はなんか雰囲気を持っている。
アンサンブルはラフな感じなのだがこの憎めない音は何だ。
歌う場面はノスタルジーが辺りを覆う。流麗さとは遠い素人っぽさがある進行。
「栄光と崩壊」でもぎくしゃくしたまま。
スケール感なくしかし激しく盛り上がり、終わる。他では聴けない音響。

13:14
演奏   痩    録音 90点

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