クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

R・シュトラウス オーボエ協奏曲 クレメント(75)

2014.11.06 (Thu)
Rシュトラウスオーボエ協奏曲ケンペ
クレメント(Ob)/ケンペ/シュターツカペレ・ドレスデン(75、EMI)は洒脱な至芸。
オーボエは老境というよりも解き放たれた心の飛翔を感じさせてくれる。
オケがそれを見事に包む。
クレメントは旧東ドイツで生まれライプチッヒ・ゲヴァントハウスで活躍したが、
58年に西側に亡命しその後バイエルン放響の主席を長らく務めた。
この人のオーボエは独特の音色で鼻に詰まった平たい音で、鄙びた味わいを持つ。
リヒターのもとでバロックをやっていたが、ぴったりだと思う。
この録音は、亡命後に東ドイツに戻って録音した珍しい記録になる。
クレメント

録音はドレスデン・ルカ教会でのセッションで音響は文句ない。
あくまでオーボエを前面にオケをバックにした録音。
このバランスはきっとこの演奏方針に沿ったものなのだろう。

第1楽章始まるとすぐに独自の音色が充満する。
決して女々しくなくしゃきっと背筋が伸びている。表情緩急は自在。
オケは厚みがあるが録音の加減もありオーボエが入ると急に奥まる。
両者共に寂寥感を漂わせるのではなく自信と生きる力に満ちている。

第2楽章もオーボエのアクセントは明解で速めのテンポで
矍鑠としている。フレーズのつなぎもシッカリ切れて、ドイツ語的。
オケは何とも言えない木質の温もり。

終楽章も迷いがない。颯爽としたオーボエは痛快ですらある。
自由に飛び回りオケが優しくサポートする。

8:41  8:02  7:22   計 24:05
演奏  A   録音 88点

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