クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

R・シュトラウス オーボエ協奏曲 コッホ(69)

2014.11.04 (Tue)
コッホカラヤン
コッホ(Ob)/カラヤン/ベルリンフィル(69、DG)は完璧ではないか。
R・シュトラウスの晩年の枯淡の音楽というイメージに寄りかかるのではなく、
純粋音楽として向き合う潔さ。
コッホは言わずと知れたカラヤン時代のベルリンフィルの中心的奏者で、
ペラペラの音でなく太く丸意い音が特徴。
1957年に22歳でベルリンの主席になってからなんと34年間その座を守った。
録音時カラヤンもコッホも老境とは遠い。それがこの演奏に反映している。
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録音は(当時西)ベルリン・イエス・キリスト教会でのセッション。
このくらいの楽曲の再現にこの場所は最適。オーボエの独奏が綺麗に空間を彩る。
リマスターもよく全く録音の古さを感じることはない。
左右も広く弦が両翼に分かた効果もいい。

第1楽章の冒頭はスッと飛び出す。コッホの滑らかかつしっかりした意志を
持ったオーボエのなんと雄弁なこことか。
そこに絡むベルリンの弦の深さ。左右での対話が温かい。
カラヤンのレガート奏法は時に批判の的だがここではシルクのヴェールだ。

第2楽章のオーボエは美しいが安定感抜群で、男性的ともいえる。
感傷的なムードはあまりない。高域でも全く弱ることはない。
カデンツァでのビブラートはビロード。

終楽章は速いパッセージでも余裕で駆ける。
カラヤンは出しゃばることなく、寄り添いながら美しい音楽を作る。
終わった瞬間の教会の響きが美しくいつまでも浸りたくなる。

8:43  8:42  7:31   計 24:56
演奏  A+    録音 91点

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