2014.10.21 (Tue)
マリナー/アカデミー・セントマーチンインザフィールズ(82、Philips)は素直で軽快。
全編まっすぐな音楽。面白みがないといえばそれまで。
作為なく適度な人数のオケでしっかりシューベルトを再現した。
非常に完成度は高く、規範的とも言える。第1、4楽章の反復はない。
この盤は未完の断片も含めたシューベルトの交響曲12曲の全集からの
1枚だが、そうした意味でもリファレンスとなるもの。
録音はセッションでスッキリ見通しがよい。全く過不足のない音。
曲がさほどDレンジを要求しないこともあるが余裕含み。
第1楽章は非常に端正で透明な演奏。
荒くれた迫力はないがいかにも古典作品らしい慎ましさ。
編成が大きくないので楽器間のバランスは良く聴こえる。
第2楽章も愛らしく綺麗。短調部分も劇性は強調しない。
第3楽章も古典的。
終楽章は快速で頑張っている。軽い音で威圧はしないが
バランスの良い音楽が気持ちいい。
展開部も表情に癖がなく面白みがないといえばないが、
最初から聴いていればこうした演奏方針は理解できる。
10:38 7:55 2:59 5:44 計 27:16
演奏 A 録音 92点