クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューベルト 交響曲第2番 ミュンシュ(60)

2014.10.10 (Fri)
ミュンシュ2
ミュンシュ/ボストン交響楽団(60、RCA)は小交響曲の大変身を見る。
ミュンシュはこの曲を溺愛した。全集のやっつけ仕事ではない。
未完成・グレイトは1回録音しているが、この盤はモノラル時代に続く2回目。
何がこの熱い指揮者をこの曲に向かわせるのか。それはこの録音を聴けば分かる。
この曲の底辺を流れる絶え間ない運動、止められない前進への憧れ。
ミュンシュにぴったりだ。ミュンシュが70歳にならんとするときの演奏だが、
17歳のシューベルトの作品を上から目線でなく大好きな曲として扱っている。
これほど情熱を込めた演奏はない。

録音はボストン・シンフォニーでのセッション。
全奏でテープ収録の古さはあるが十分鮮明で左右の分離がくっきり。
響きも適切。

第1楽章の冒頭の一撃を聴いてその巨大さに驚く。
その後も図太い筆致でグイッと持っていく。
ボストン響の各楽器の鳴りっぷりこちらは圧倒。
多分シューベルトが聴いたら気絶するのではないか。
しかし、実はこうした大交響曲的演奏に耐えうるのがこの曲だ。
骨格がしっかりしているから多様な演奏様式を受け入れる。

第2楽章の愛らしいメロディをロマンティックに歌う。慈しんでいる。
この交響曲の癒しだ。

第3楽章はまた、アクセントをつけた古典的堅固さが立ち上がる。
重厚な低弦。トリオとの対比がくっきり。

終楽章はフレーズごとにテンポを変える設計。ギアチェンジが頻繁。
提示部が終わり展開部に移行すると、巨大なギャロップで俄かにパワー注入。
一転、再現部ではテンポを落とし優しく歌ったかと思うと終結に向け豪壮な音響。

10:35  6:59  3:44  6:06   計 27:24
演奏  熱A+   録音 87点

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