クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ビゼー 交響曲第1番 ビーチャム(59)

2014.10.01 (Wed)
ビーチャム
ビーチャム/フランス国立管弦楽団(59、EMI)はおじいちゃんの懐古。
この17歳の少年が作った曲を80歳のビーチャムが慈しんで指揮している。
自ずとそれは現在の青春ではない。酸いも甘いも知った後のそれだ。
だからこそこの曲の若さが眩しく愛おしい。

録音はパリのサル・ワグラムでのセッション。
ステレオ初期だがartリマスタリングで聴きやすい暖色系の音。
量感も少し膨らました感があり。やや遠景で響きは乾いた音ながらある。
ただ、全奏では音がダンゴになり飽和する。

第1楽章は落ち着いたテンポで大オーケストラを鳴らす。
息堰切ったところはなく大らか。明るく逞しい。
ティンパニは野太く、ホルンやトランペットはフランス音色。

第2楽章は大きな呼吸感。慈しむような音楽。録音も手伝いセピア色。
弦楽の動きなどもっさりしているが何か抗しがたい懐かしさを感じる。
これを聴きながらスヴェーリンクの「わが青春はすでに過ぎ去り」の鄙びた
メロディが浮かんできた。
終結のオーボエは舞台裏から鳴るような遠さ。これは演出か?

第3楽章はゆっくりした民謡。
ここではグリークの素朴な組曲やオーヴェルニュの歌が想起される。

終楽章もオケは洗練されずアンサンブルはそれなり。
しかしここまでこの演奏を聴いてくればそんなことはどうでもよい、
とわかっている。
beecham.jpg


7:54  9:01  4:49  6:52   計 28:36
演奏  愛    録音 84点

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