クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ビゼー アルルの女 デ・ブルゴス(87)

2014.09.08 (Mon)
ブルゴスアルルカルメン
デ・ブルゴス/ロンドン交響楽団(87、MCA)はどっしり地味。
南欧の雰囲気ではなく北ドイツの重い雲が立ちこめる。
日本でもなじみのこの指揮者は2014年6月にスペインで亡くなった。80歳だった。
母親はスペイン人だが父親はドイツ人で高校以降はドイツでの生活も長かった。
名前だけ見ると、ラテン系で陽気なノリを期待してしまうが、私の印象はむしろ
ドイツ系の堅実な指揮者。
ブルゴス
「カルメン」なども録音しているが、この「アルルの女」などラテンの感じがしない。
演奏は誠実なものだが、この曲の場合埋もれてしまう。

録音場所は不明。デジタルセッションだがいま一つの伸び明晰さ。
地味な音で60年代の平均的な録音のような風情。
もちろんヒスやひずみはないのだが。
響きは少なめ、ソロ楽器のときにホールトーンを感じる程度。

第1組曲「前奏曲」を聴いていて感じるのはこの指揮者は弦に重きを置いている。
木管と弦が並走する場面でほかの演奏よりも弦の歌が聞える。
その分落ち着いた印象となる。フレデリの主題から悲恋も大袈裟な表情はない。
「メヌエット」も踊る感じはあまりなくリズムは重い。
「アダージェット」は2:39。ずいぶん短いと思いスコアを見ながら聴いたが省略はない。
でもそれほど速いという印象がない。インテンポで淡々と行く。
「鐘」もホルンの威勢はそれなりだがリズムが弾む感じはあまりなく、
サックスのソロも埋もれがち。

第2組曲「牧歌」は低重心のどっしりした歌。
象使いの行進といった方が当たっている。
「間奏曲」も低弦の圧が強い。サックスが歌う場面もコントラバスの伴奏が目立つ。
「メヌエット」のフルートは録音の加減でやや遠景。慎ましい。
「ファランドール」も全く派手な効果を狙わずひたすら着実に音を出す。

第1組曲 6:37 3:13 2:39 4:08
第2組曲 5:18 4:29 4:06 3:28
計 33:58
演奏  B+   録音 87点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック