クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

メンデルスゾーン 交響曲第4番 ブリュッヘン(90)

2014.08.19 (Tue)
メンデルブリュッヘン4
ブリュッヘン/18世紀管弦楽団(90、Philips)は
ピリオド楽器の楽しさを再確認。
前2楽章と後2楽章でテンポ感ががらりと変わるが、
前半はピリオド楽器の美しさを、後半はその機動性を堪能。
初出時CDはこの時の演奏会でこの後に演奏されたシューベルトの
交響曲第5番とのカップリング。
なお、このコンビは2009年の再録音はテンポは遅くなっている。
(92年にもオランダ放送室内管弦楽団とライブ録音あり)。

録音はユトレヒト,フレーデンベルクでのライブ録音(各席ノイズ・拍手なし)。
ある程度広い空間で響きは透き通るとともに生々しい音も捉える。
冒頭楽章の音の出る直前や終楽章でライブ的空気感を感じる。

第1楽章は弾けるというより古典的な均整のとれた音楽。
安定したテンポで各パートが透き通る。
当然現代オケと響きは違うが初演時はこちらの方が正統な
音だったのだろう。聴いていて違和感のない美しい音。

第2楽章もひっそりとした小編成で鄙びた音の綾を聴かせる。

第3楽章は速い。保有盤最速。これは意外な展開。
あれよあれよという間に音楽が進む。
現代オケでこのテンポだったらせっかちだろうが、
この演奏は納得させる。

終楽章は突進。ブリュッヘンの本領発揮。
小編成の身軽さを武器に飛び交う音。
管・打のバランスが強いので粗野ともいえる響きがサルタレッロに合致。
一気に突き抜ける爽快感もある。
マッケラスは同じオケを使って更に多面的な響きを出してはいたが、
こちらの熱狂も面白い。

トータルとして嬉々としたマッケラス盤(87)の方が
全体のバランスはよいとは思うがこちらも愉しめた。
こうして古楽の演奏に接してくると「イタリア」くらいまでは
現代オケよりもこちらの方があっているような気がする。
この後に作曲された「スコットランド」は
憂愁の雰囲気を出すのにフルオケもよいが。

11:09  6:19  5:40  5:13   計 28:21
演奏  A+   録音 92 点

コメント

熱狂の終楽章
「イタリア」は特別、意志を持って集めた訳ではないのですが、ついつい、集まってしまいます。このCDも所有しています。
この当時の、ブリュッヘンの特徴がよく出た演奏ですね。特に、終楽章に、この演奏家たちの聴きどころがあります。
ブリュッヘンのCDを初めて購入したのは、確か、モーツァルト/ジュピターとベートーヴェンの交響曲第1番をカップリングしたものでした。モーツァルトの後期と、ベートーヴェンの初期を比較させたものでした。モーツァルトの完成度、ベートーヴェンの革新性がよく解る演奏でした。それから、メンデルスゾーンまでこの演奏家たちは、やってきました。クレンペラーで聴く「イタリア」とは全く違いますが、この演奏大いにあり、と思います。
私は、グロッサ盤で「真夏の夜の夢」も持っていますが、マッケラスのほうが、ほんの少し、良い?と思いました。

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