クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューマン 交響曲第3番 ハイティンク(81)

2014.07.09 (Wed)
シューマンハイティンク全集
ハイティンク/アムステルダムコンセルトへボウ管弦楽団(81、Philips)は巨大な伽藍。
間然するところなし。立派なオケをひたすらしっかり鳴らす。ただそれだけのような凄さ。
小細工やいい訳をしない自信。このころのこのコンビにはそんな風格が出てきている。

録音はコンセルトヘボウでのセッション。ただしフィリップスにしては奥行きにやや乏しい。
よく聴くとこの有名なホールの響きはするのだが
全体に伸びに乏しくキャパシティいっぱいに音を詰め込んだ印象。

第1楽章冒頭から誠に堂々とした音楽。
正攻法で進み大管弦楽が壮麗な響きで鳴り続ける。どっしり力感がある。
6:07からのホルンの大吹奏も胸を張る音色。

第2楽章もほんとに強い。ゆるぎないレントラーである。
ここでは実に落ち着き締まった弦を堪能。

第3楽章・第4楽章は決して粘らず強い筆致で描き切る。
神秘性や厳かさをテンポに依存しないオケの圧でつきつける。

終楽章はバリッとしたホルンなど金管が素晴らしい。
ウキウキ感は少なくどっしりじりじり。最終コーダの壮観な音響を聴け。

9:47  6:32  5:00  5:31  5:33  計 32:23
演奏  A   録音 89点

コメント

地味代表!
シューマンは好きな作曲家の一人で、交響曲もたまには聴きますが、ハイティンクはまだ持っていません。たまに中古店で全集を見掛けますが、非常に高値で売っています。バーンスタインなどが安値なのに、何故なのでしょうな?
さて、ハイティンクですが、コンプリート指揮者、ルーチン指揮者、カタログ指揮者と呼んでもいいくらい、主な作曲家の曲を平均的に演奏、録音してきています。有名なオーケストラ、レコード会社で録音していますから、出来具合を消去法で採点すれば、全て合格点獲得です。この「ライン」も恐らくそうなっているでしょう。
こういう指揮者、他にもいましたね?そう、カラヤンです。もっと膨大なレパートリーを誇っていました。しかし、カラヤンと同じ傾向かといえば、ある意味、正反対の指揮者かも知れませんね。派手さがなく、ニュース性もなく、しかし、レパートリーは膨大なものを持っています。
私は、若い頃はややエキセントリックな演奏を好んでいました。他の方も同様かと思います。さえない風貌のハイティンクの演奏は、聴く前から想像が付きました。かっこいいバーンスタインやメータ、小澤等々。でも、今の年齢になって、心に沁みこむ演奏を聴きたいと思ったとき、つい手に取るのが、ハイティンクのマーラーやブルックナー、メンデルスゾーンなどです。巨匠にはなれなかったハイティンクですが、良い録音を沢山残しています。シューマンも何れ入手してみようと思います。
あっ、それから、以前より、CDジャケットに対する不満があり、特に最近というわけではないのですが、アーティストの安易なアップの顔写真には辟易します。可愛い女性ならまだしも、ハイティンクなどもアップの写真はどうも?という感じです。ご紹介のジャケットなどはなかなか良いと思いますが、この話はまたいつかしたいと思います。
クレモナさん
以前書きましたが、ハイティンクは幸運な指揮者だと思います。
フィリップスとコンセルトヘボウが長い年月掛けて辛抱強く
自国の指揮者を育成した成果ではないでしょうか。
クラシック界に余裕のなくなった今後はなかなか
このように指揮者を育てるのは難しいかもしれませんね。

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